山と写真と毎日と

アラフィフのおっさんが趣味の登山・写真・日常を綴るブログ。

登山で熊に遭遇するリスクを考える。

こんにちは、GreenFielderです。

つい数日前にYouTubeにアップされた、小鹿野二子山・西岳での熊襲撃動画、かなりセンセーショナルでしたよね。

m.youtube.com

イカーさん達は動画を見て、「何でこんなところに熊が?!」と思った方が多かったのではないでしょうか。

私も以前にこの二子山を歩いておりまして、まさにこの登山者と同じルートを歩きました(この登山者は熊に襲われた後は引き返しているので、結果として同じになっていませんが)。

特に、実際襲撃を受けた箇所は、「ナイフリッジ」になっていて見通しもよく、本来熊がフラフラ出てくるような場所では有りません。

個人的には、この登山者も熊の親子も、「運が悪かった」としか思えません。

また、以前の記事の中でも少し紹介した有名なアルピニスト山野井さんが熊に襲われた件も、場所は人里に近い奥多摩湖周辺でした。これも「何でこんなところに熊が?!」と思いました。

(山野井さんの熊襲撃記事はこちら↓)

onedayhike.hatenablog.com

いずれのケースにも共通するのは、「子熊を伴った母熊による襲撃」であった点です。

元々熊は(過去にあった北海道の「人食い羆」のような例はさておき、少なくとも本州の月輪熊の場合)、警戒心が強く人に積極的に近づくことはしません。おそらく、好奇心の強い子熊が警戒心無く人に近づいてしまい、その子熊を守る為に先制攻撃を仕掛けたのではないかな、と想像しています。

この想像が正しければ、熊が生息している山中であれば、熊遭遇のリスクは「どこにでも有る」わけです。

だとすれば、そのリスクを回避するには「かなり遠くからこちらの居場所を熊に知らしめる」以外に有りません。

しかし・・・。

私は時々ナイトハイクをするので、夜中にバッタリ熊に出会わぬよう、熊鈴を付けています。でも、熊鈴って私は嫌いなんですよね。。私は「チリン」とあまり響かない仕様のものを使ってますが、敢えて「チリーーーーン!」と響く仕様のものも有りますよね。

あれってとても耳障りなんです(あくまで「私には」です)。

確かにその方が遠くまで自分の存在を知らしめることができます(私もよく響く熊鈴の音を聞いてから実際にその人とすれ違うまでに5分くらいかかったことがあります)。でも、耳障りなのは、熊以外の動物も同じはず。特に野鳥などはその音を聞いたら逃げちゃいますよね。。

なので私は周囲が視認できる明るさになったら熊鈴は外してしまいます。そしてヘッドライトもなるべく早く消灯します。これらは動物たちにとっては「非日常」で、ストレスを与えてしまうと思っているので、「私は彼らの生活圏にお邪魔しているんだ」という気持ちで、なるべく「ご迷惑をお掛けしない」という発想でそうしています。

勿論異論があるのは承知してますし、綺麗事を言っていて熊に襲われたらどうするんだ、というご意見も有ろうかと思います。

でも、それでも「人間は野生動物の生活圏に入り込んでいる」と考えたら、そういう発想もおかしくはないのかな、と思います。

二子山で熊に襲われた方も、山野井さんも、「彼等の生活圏の中に入り込んでしまった」という言い方をしています。そして、熊の存在を悪だと否定することもしていません。

それが登山をする人間としての基本的な考え方だと思っていて、とても賛同できます。

熊が視界に入ったら引き返す。最低限熊に居場所を察知してもらう装備をする。これで十分ではないでしょうか。

異論反論、是非お聞かせ下さい!

最後までご覧頂きありがとうございました!