山と写真と毎日と

アラフィフのおっさんが趣味の登山・写真・日常を綴るブログ。

山野井さんのドキュメンタリー映画「人生クライマー」を見て。

こんにちは、GreenFielderです。

先日、空いた時間を利用して、山野井泰史さんのドキュメンタリー映画、「人生クライマー」を観てきました。

昨年の終わりに、山野井さんのピオレドール生涯功労賞受賞をきっかけに、それまで(1996年のマカルー西壁挑戦以来)ずっと山野井さんを映像で追い続け、自らもクライマーである武石監督が時間をかけて作り上げた作品です。

私は、山野井さんのファンになってから、山野井さんが出てくる動画や山野井さん関連書籍を沢山観てきているので、山野井さんの裏表のない性格と、とってもピュアな心の持ち主であることは分かっていました。その「私のこれまで知っている山野井さん」とは違う側面を見せてくれるのか、あるいはその理解に確信を持てる内容なのか、ワクワクしながら公開を待っていました。

映画を観た率直な感想は、「やっぱり山野井さんに対する私の理解は正しかったな」ということと、同時に「そういう山野井さんは今後も変わらないんだな」ということの確信と安心でした。

奥多摩から伊豆に移り住んでからも、全く変わらない生活スタイル。奥様の妙子さんも年齢は経ていらっしゃるけど、あの朴訥な、でも旦那様の心を理解してサポートしていく姿。そんな奥様を信頼し、尊敬しつつ、引き続き自分の目指すモノを見つけては挑戦していく山野井さんの姿勢。全てが「ああ、やっぱりそうなんだ」と思わずにはいられませんでした。

劇中で一緒に伊豆の岸壁を登ったガイドの方がその後同じ伊豆の岸壁登攀中に亡くなった、とのキャプションが入ったり、過去に山野井さんと難しい山に挑戦し成功して、その後山野井さんとは別の登山で亡くなったクライマーについて語られたり、と、山野井さんと関わりのあったクライマーが多く山で命を落としていることも映像で語られていました。そんな、志半ばで命を落とした仲間たちの名前を挙げて、この映画へのコメントを寄せた山野井さん。そんなところも山野井さんらしさがとても出ていて、映画の中身とは別に山野井さんらしさを感じた部分でした。彼らへの思いは、ご本人の著書、「アルピニズムと死」をぜひ読んでいただきたいと思います。

間もなく50才となる私にとって、尊敬し、自分もかくありたい、と思う人は3人います。山野井さん、羽生善治さん、カズさんです。いずれの方々も、その道では頂点を極めた人であり、その栄光の頂点で華々しく引退する道もあったはずなのに、その後も「その時々での自分の限界」に向かって努力を惜しんでいません。

周囲からは「そろそろ潮時では?」「これ以上続けて意味がある?」などの声があったであろうと想像しますし、マスコミからはそのような質問を受けているでしょう。でも、彼らは挑戦を続けています。「結果が過去の栄光に傷をつけるとしても構わない。自分は好きなことをとことん限界までやり抜くのだ」という強い意志が見て取れる(と私は思っている)のです。

宮澤賢治では無いですが、そういうモノに、自分もなりたいな、と思っています。

以下のリンク、特に多くの人が寄せたコメントを見て、この映画が気になった方には是非観て欲しいな、と思います。

jinsei-climber.jp

そして、私が過去にご紹介した「山野井本」についても以下に再掲します。こちらも是非読んで頂きたいです。

onedayhike.hatenablog.com

onedayhike.hatenablog.com

 

あと、これまたピオレドール受賞に合わせて出版された以下の本、こちらは私もまだ読めてませんが、おそらく買ってしまうでしょう 笑

 

山野井さんを愛してやまない私の「山野井オシ」記事でした 笑

最後までご覧頂きありがとうございました!