山と写真と毎日と

アラフィフのおっさんが趣味の登山・写真・日常を綴るブログ。

西丹沢で、登山・・せず。

こんにちは、GreenFielderです!

日曜日。久しぶりの山行きに心ウキウキしながら西丹沢に行ってきました。

当初の予定では「結構ガッツリ歩いて心身共に健康になろう」をテーマに長めのルートを計画していたのですが、いざ歩いてみたら、途中で様々な生き物達と遭遇!

結果、「お散歩ゆるハイク」となり、温泉入ってリラックスする結果となりました(笑)

いや、それでよかったのかもしれない。そんな休日もあって良いよね、と思う、そんな一日をご紹介します。

 

1. 当初計画

出張で週末に予定していた桜・ミツマタ観賞がおじゃんになった次の日曜日。私の脳みそから山への想いが溢れ出ていました。もしかしたら、「太陽のかけら」を読んだ影響もあったのかもしれません。

onedayhike.hatenablog.com

当初計画はこんな感じでした。

・西丹沢ビジターセンターから、まずはミツマタ群生地を訪れ、「全盛期は終わった」ことを確認する(涙)

・久しぶりに西丹沢の滝を見る。

・その足で畦ヶ丸を登り、そこから下り基調でミツバ岳へ縦走し、再度ミツマタ群生地を訪れ、バスで新松田へ戻る

曇り予報で展望が期待できないので、今回は足元に忍び寄る春を見つけに行こう!そんな思いでした。

 

2. ツツジ新道へミツマタを拝みに

朝、新松田駅のバス停にはそこそこのハイカーが。でも思ったほど(臨時バスを出すほど)ではありません。それが既に「ミツマタの観賞時期は過ぎ去った」ことを物語っていました(涙)

西丹沢に到着後、まずはツツジ新道へミツマタ群生地を拝みに行きます。

急登を一気に登り、ミツマタ群生地に来てみると、そこには「白い世界」が広がっていました。

本当は黄色い花を見たかったのですが、これはこれで良いかな。2021年に見た苗場山ワタスゲのような、白一色の世界でした。後から登ってきたお姉様方も「うわー、すごい!きた甲斐があったねー」と白い世界を写真に収めて進んで行きました。

今日はこのまま檜洞丸には行きません。一度西丹沢ビジターセンターに戻って、畦ヶ丸方面に進みます。

戻る道すがらには、他にも春の訪れを告げる華やぎが。

 

3. 生き物達との遭遇

西丹沢ビジターセンターに戻り、小休止した後に畦ヶ丸へ登山再開です。ただその前に、久しぶりに「下棚(しもんたな)・本棚(ほんだな)」の滝を観賞しましょう。今日は曇り予報なので、NDフィルターは不要との判断でした(そもそも今持ってるZuikoレンズ用のNDフィルターは持っていないのですけれど。。)

まずは沢沿いの登山道を歩いて行きます。道中にツツジのピンクの花が咲いていて、早速春を感じさせてくれます。

苔もみずみずしい。

ところで、歩いていると、最近の山歩きで必ず耳にするいつもの美しい鳥の鳴き声が聞こえたきました。とっても通る晴れやかな声で、沢沿いの登山道にこだまします。一体どんな鳥がこんな鳴き方をするんだろう、と思いながら。

しばらく歩いて行くと、足元で何かが動きます。「うわっ!」と見ると、カエルでした。とてもゆっくりとした足取りで、冬眠明けなのか重そうな体でノソノソと岩を登っていきます。

私が「仙人」と命名した奥多摩のカエルと瓜二つです!(カエルなんだから当たり前)そのカエルの動きを暫く追っていきました。コイツも春を感じて動き出したんですね。

更に行くと下棚への分岐。ここから沢の奥へと入って行くと、下棚の滝が見えてきました。

今回はだいぶ水量が少ない気が。まあ時期的にはそうなんでしょうね。ここで新しく買った三脚を据えて、チャチャっと写真を撮ります。

F値を最大値まで絞り、ISO Lowにしても、まだ明るい。。あんまりシャッター時間を稼げず。。でも暖かくなってきた登山道筋とは違い、ひんやりした風が流れてとても気持ち良い。いつまでもここに佇んでいたいなぁ。。

 

・・・いかんいかん!まだ道のりは長い。先を急がねば。次の「本棚」に向かいます("Book Shelf"ではありませんよ、為念)。

と、ここでまたしても、例の美しい鳥の鳴き声が聞こえたきました。しかもとても近い!一度歩みを止め、周辺をゆっくり時間を掛けて見回してみます。

すると、いました!岩の上にちっちゃな焦げ茶色の鳥が!

よく見ると、苔のようなものを咥えてます。そのまま草に隠された沢脇の岩壁の中に入っていきました。

暫く観察していると、どうもつがいで巣作りしてるみたい。そして、巣から出てくると近くの倒木に止まって例の囀りをします。

これがまた凄い声量なんです!嘴を最大限に開いて、全身で声を出してる感じ。これは三大テノールも真っ青!

そして、羽をばたつかせてはぴょんぴょん飛び回っていました。

こりゃあ、どれだけ見てても飽きない!何より、巣に必ず戻ってきてくれるので、近距離でのシャッターチャンスが沢山あるんです!なにせ小っちゃい鳥ですからね。こんな機会は滅多に無い!木の陰に身を潜め、じっとチャンスを待ち、夢中でシャッターを切りました(ボツ写真も大量生産)。

後で調べたら、ミソサザイという鳥でした。生態を読むと、まさにこの時期、このシチュエーションで活動する鳥でした。

 

4. 計画変更

実はもうこの時点で、「計画中止」の文字が頭を駆け巡ってました。でも、この先の「本棚」には行っておこう。一旦撮影を終了して先に進み、本棚分岐から沢に分け入ります。

すると、見えてきました。

かなりの落差です。そして、滝からくるひんやりした風が一気に体を冷やします。ここで上着を羽織り、ひと時滝と沢の撮影に興じます。

上の写真だけでは大きさが伝わらないだろうと思い、自らを滝のそばに立たせて自撮りしてみました。

どうでしょう、滝の大きさが分かるでしょうか?ちなみに私が立っている場所から滝壺まではまだ距離があります。

 

ここでじっくり滝撮影に勤しんだ時点で、計画変更を決心しました。この時点で既に正午過ぎ。もはやロング縦走すると日が暮れる時間です。

二つの滝鑑賞に満足して来た道を戻ります。この道は苔生した雰囲気と、滝が生み出すマイナスイオンで本当に癒されます。

さて、ミソサザイの巣の当たりに戻ってきました。さあ、再び鳥撮影にトライ!

木の陰に身を潜めて待っていると、下流のほうから何かがノソノソと登ってきます。犬にしてはずんぐりし過ぎだし、タヌキとも顔が違うような、、と遠目に見ていたら、どんどん私の方に近付いてきます!撮影しようとしていたら、どんどん近づいてきてフレームからはみ出してしまう!

どうも先方も私の存在に気付かず近付いてきてしまったみたい。私の手前1mくらいで漸く私の存在に気付き、「うわぁ、ビックリした!」という感じで道のわきに飛びのきました。「飛びのいた」と言っても動作は至極緩慢

再び私から距離を置きつつも上流に向かってノソノソと歩いていきました。

後で調べてみたのですが、これはアナグマだったみたいです。

いやー、今日は沢山の生き物達に出会えてラッキー!

では、ミソサザイも沢山見られたし、そろそろ戻りましょう。

戻る道も、綺麗な沢のせせらぎを愛でつつ、気持ち良く下っていきます。

そして、とある沢を渡る橋に差し掛かると、またあの囀りが。見るとまたミソサザイが橋に止まって歌っています。

今日は「ミソサザイ・デー」になりました!

せっかくなので、↓のWikipediaサイトからミソサザイの囀りを聴いてみてください。きっと一度は聞いたことがある声だと思います!

ミソサザイ - Wikipedia

帰りはバスに乗り、中川で下車して「ぶなの湯」へ!久しぶりの温泉に身も心も温まりました!

ぶなの湯の脇の沢の静かで美しい風景を眺めて、帰宅の途に着きました。

 

5. まとめ

ということで、当初計画は放棄したものの、単なる山歩きよりも心が癒される「お散歩」ハイクができました!

たまにはこんなのもイイよね。自然を肌で感じられる、こんなお散歩も贅沢だなーって思いました。

これから西丹沢はシロヤシオ、そして新緑の季節に入っていきます。どんな季節に訪れてもその時々で癒しを与えてくれる西丹沢、ゆるハイクにもオススメですよ!

 

最後までご覧頂きありがとうございました!