山と写真と毎日と

アラフィフのおっさんが趣味の登山・写真・日常を綴るブログ。

丹沢・鍋割山と塔ノ岳を巡りました。〜ジョビオとシャーベットとの出会い〜

こんにちは、GreenFielderです!

 

日曜日に雪の残る丹沢の山を歩いてきました。

金曜日に降雪があったものの、土曜日の快晴で雪はかなり溶けている模様。しかも日曜日の丹沢地方は曇。普通なら萎えてしまうところですが、私には登山の目的はもはや「眺望」だけでは有りません。

今回も野鳥達に会えるかな、と期待しながら、そして前週よりはバテずに歩けるかな、と祈りながら、行ってまいりました。

過去に歩いたルートでは面白くないので、今回は大倉からまず鍋割山に登り、塔ノ岳を経由して、初ルートである政次郎尾根を下るルートを計画。この天候でこのルートなら人も少なく野鳥に会えるチャンスも多いかな、と思って計画したルートでしたが、そこは丹沢、甘くない(笑)

さて、早速いってみましょう!

 

1. 大倉〜鍋割山

渋沢駅からおはようございます。時刻はまだ6時台。大倉行きの始発バスに合わせてやって参りました。

毎回恒例の天気占いは、、

まあ、予報通りですね。今日は丹沢は曇天の予報です。

・・・まあいいんです。それは織り込み済みです。今日は野鳥との出会いと「少し体をいじめてあげる」のが目的です。

最初のバスは満車。次の臨時便に乗り込みます。そして大倉につつがなく到着。そこから鍋割山登山口に向かって歩き始めます。

鍋割山へは長〜い林道を歩いてから、あとはひたすら急登を登っていきます。歩き始めてすぐに、民家の周りで餌を探していたツグミと思われる鳥に遭遇!あまりに近くにいたので気合を入れてカメラのファインダーを覗いた瞬間に飛び去ってしまいました。。

最近分かってきたんですが、野鳥って人間のオーラが見えてるんじゃないか、と思います。大体気合いが入りすぎていると、シャッターを押す前に逃げられてしまいます。それって私の「撮りたい」オーラが鳥達にも見えてるんじゃないかと。。

さて、気を取り直して先に進みます。

瓦屋根で戯れるスズメ達

途中アオジと思われる鳴き声が沿道の植え込みから聞こえてきますが、足を止めると鳴き止む(笑)諦めて更に進み、ふと海側をかえりみると、そこには素敵な光景が。

海側の光景

えもいわれぬ光条

これを見れただけで、「来た甲斐があったなー」と思いながら、更に先へ進みます。

林道は程よく高度を上げていきます。沢を一つ渡る頃、周りで鳥達が鳴く声が。これはきっといますね。木の陰に体を寄せて(隠れてるつもり)、野鳥達の動きをじっとうかがうと、コゲラヤマガラが!

コゲラ

ヤマガラ

飛翔姿が美しい

(カメラ設定を間違えているとも知らず)夢中でシャッターを切りました。が、野鳥達は警戒心が強く、豆粒のようにしか写りません。。一応記録写真的に載せておきます(笑)

更に林道を進みます。この辺りでは前後に沢山のハイカーがいました。ワイワイガヤガヤ楽しそう!・・なんだけど、野鳥達が逃げちゃうよー。。

林道脇の苔が美しいので撮っておく

暫く行くと、広い河原に出ました。その脇にある葦原の中をふと見ると、ん?!なんだかカラフルな鳥が!

おおっ!これはもしかしてジョウビタキのオスでは?!

ジョウビタキのオス

これはラッキー!私、ジョウビタキのオスは初お目見えです!ここでまた私の「撮りたいオーラ」が出てしまったのか、また逃げられてしまいました。。しかも、朝からの「カメラ設定間違い」で綺麗に撮れませんでした。。実物はもっと美しくて、「また現れないかなぁ」と周辺をウロウロするも現れず。。

そうこうしている間に漸く鍋割山への取り付き点に着きました。この時点で私はもうジョウビタキのオス(通称「ジョビオ」)に会えて満足です(笑)

さて、鍋割山の取り付き点には水が入った沢山のペットボトルが置いてあります。これは水に乏しい山頂の「鍋割山荘」が、ハイカーにボランティアでの水の「担ぎ上げ」をお願いしているもの。私もトレーニングの一環としてこのボランティアに応じます。

・・・担ぎ上げた証拠写真を忘れました。。でも、3リットル相当のペットボトルを担ぎ上げたのは事実です。本当ですよ?

登山道はいきなり急登から始まります。そして、基本的に最後まで急登です。

取り敢えず脇の苔を撮っておく

こんな急登が続きます

そして、急登をえっちらおっちら登ると、「後沢乗越」に出ます。

空との境目が後沢乗越

しかし、それでも急登は終わりません。そこから更に激しく登っていきます。

後沢乗越からの登りの方が急・・・

急登の途中で、またしても「野鳥ゾーン」に突入しました。近くで鳥の囀りと「コンコンコン」というドラミング音。これはコゲラですね?

コゲラのドラミング

何羽かのコゲラがちょこまか動きながら、木の枝を叩いてました。

さて、鍋割山山頂は近い!更に登っていくと、いつしか山道には雪が目立ってきました。

まだまだ急登

道に雪が見えてきました

山頂直下では一面雪

そして、ひたすら急登を登っていくと、鍋割山山頂に到着です!

鍋割山荘

2. 鍋割山〜塔ノ岳

山頂にはどんどんハイカーが到着してきます。そして、大半のハイカーのお目当ては、鍋割山荘名物の「鍋焼きうどん」です。

イカーは山荘前に順番待ちをしていて、めでたく受け取ると、外のベンチでアツアツのうどんをすすります。なんとも美味そう!

皆さんこんなところでうどんをすすってました

しかし、私のスケジュールには残念ながら「鍋割山でうどんをすする」予定は有りません。担いできたペットボトルを山荘に引き渡し、トイレをお借りしたあと、暫く休憩したら次の目的地の塔ノ岳へ出発!

塔ノ岳までの道のりはなだらかで、晴れていれば丹沢山塊の中央部の威容を眺められるスポットが有るのですが、この日はガスの中。。まあこれも織り込み済みなので、しっとりとしたシャーベット上の雪道を歩きます。

シャーベットの道

海側はこんな眺望。反対側はガスの中・・


あ、ちなみにこの時点で軽アイゼンを装着してます。シャーベットが踏み固められてツルッツルだったので、登りはともかく下りが危険だったものですから。すれ違うハイカーも皆さんちゃんとチェーンスパイクかアイゼンを履いてました。

そして、大倉尾根との分岐から、一挙にハイカーの数が増えます。後は山頂直下をマイペースで登るのみ!程なくして塔ノ岳山頂に到着!

塔ノ岳山頂

・・・山頂はガスで真っ白。しかも冷たい風が西から吹き付けて寒過ぎる!堪らず山頂小屋の「尊仏山荘」に逃げ込みます。

小屋に入ったからには何かオーダーしなければなりません。悩んだ挙句発したのは、「えーっと、ビール下さい。。」

これだけ寒いのにビール。。まあそれだけ山荘の中が暖かかったからなんですけれどね。私の後に入ってきた二人組が温かい甘酒を美味しそうに飲んでるのを見て後悔しましたが(笑)

 

3. 塔ノ岳〜政次郎尾根分岐

さて、二つの山頂は無事に踏めました。あとは下山ルートをどうするか。

計画していたルートは雪の状態が分からないから、慣れた大倉尾根を下ろうか、それとも計画通りに政次郎尾根を目指すか。。

少し悩んでから、やはり初志貫徹することに。軽アイゼンを付けて、雪道を歩いていきます。

昼も過ぎたこの時間でも、まだ沢山のハイカーが登ってきます。この人たちは日没前に下山できるのかな?それとも今晩尊仏山荘に泊まるのかな?

政次郎尾根分岐までは、下り基調で比較的なだらか。ガスの中黙々と順調に進んでいきます。すると、新大日というピークから、ガスが晴れてきた!

新大日を下ってすぐの休憩ベンチで周囲の景色を見回します。

振り返って右のピークが新大日、左のガスの中が塔ノ岳

行く手には、三ノ塔と大山の勇姿。そして大山方面には青空が広がり始めた!

三ノ塔

ガスが晴れた美しい大山

そして、真鶴方面も見渡せました。

奥に薄っすら真鶴半島

これで今回の山行は思い残すことは有りません。下山です!

 

4. 政次郎尾根〜大倉

ここからの政次郎尾根ルートは私の未踏の領域です。慎重に下り始めます。でも、思ったよりも下りやすい。快調に飛ばします!

政次郎尾根の下り

そして、ある標高まで下りてきたら、下の方から微かに鳥の囀りが聞こえてきました!このままドカドカと下ってしまうと鳥達が逃げてしまいます。ここは抜き足差し足でゆっくり目立たず・・。

道の脇の木に身を隠して、そっと当たりを観察すると、、いました!それも結構沢山飛び回ってます。登りでも出会ったコゲラのほかに、シジュウカラ、コガラ、ゴジュウカラもいます。

コガラ

餌を探してる

ゴジュウカラも餌を探して忙しそうに右を上下にチョロチョロ

もうかなり暗くなっていましたが、鳥達をじっくり観察することが出来ました!小鳥達をジーッと観察していると、本当にあっという間に時間が過ぎていきます。

そうこうするうちに、あっけなく下まで到達、戸沢という場所まで下りてきました。

戸沢から振り返ると、依然として塔ノ岳方面はガスに包まれてました。

ここからは、長〜い林道を歩かなければなりません。黙々と大倉を目指して歩きます。時間にして50分程度ですが、その間特に見るものもなく、野鳥の声もせずで、少々ダレましたが、それでも着かないゴールはない。目印の橋を越えて、無事大倉に到着しました!

大倉に掛かる橋

 

こうして、今回も全ての目的を回収して満足のうちに登山を終了することが出来ました。

「眺望」だけを目標に登るより、登山の目的が複数あって、かつそれが天気に左右されない目標だと、基本「ハズレ」の登山って無くなりますね!

そんなことで、登山の楽しみを広げてくれた、カメラと野鳥達に感謝しつつ、気持ちよく帰宅しました!

 

最後までご覧頂きありがとうございました!