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アラフィフのおっさんが趣味の登山・写真・日常を綴るブログ。

丹沢変則縦走にトライ。〜後編:試練と焦り〜

こんにちは、GreenFielderです!

前回は丹沢変則縦走の前編「天国編」でした。↓

onedayhike.hatenablog.com

今回は後編の「地獄編」をお届けします。

事前に分かっていたことながら、やはり丹沢主稜線のアップダウンは半端なく、精神・体力ともに大きく消耗しました。。そして更に私の事前準備の拙さもあって、最後は「幻の最終バス」を追ってのダッシュ下山となってしまいました。。

自らの反省も込めて、後半をお届けします!

 

1. 蛭ヶ岳~臼ヶ岳~檜洞丸

蛭ヶ岳山頂で心ゆくまで展望を楽しみ、いよいよ本日の正念場、「丹沢主稜線」に突入します。

まず蛭ヶ岳の急斜面を300m下ります。ここは鎖場も有り、一部は岩と土と雪のミックスでアイゼンを付けていても危険です。ここは慎重に行きます。

・・・その前に、あらためて眺望を目に焼き付ける。

下り始めのこの絶景!

丹沢を削る深い谷

 

そしてその後は下りに集中します。集中してますから、写真は有りません(笑)

そして2度ほどアップダウンをしてから、今度は100m弱の臼ヶ岳への登り

臼ヶ岳直下の登り

そして、疲労は増したものの、まだ精神的には余裕を残しつつ臼ヶ岳山頂に到着です。

臼ヶ岳山頂

臼ヶ岳山頂からの主脈の山々がまた見事なんですよ!

私が一番好きな角度の蛭ヶ岳

丹沢主脈の山々

臼ヶ岳がマイナーなのが勿体ないくらいの高展望の山です。まあここに辿り着くのは大変なんですけれどね。。

眺望を写真に収めたら、休憩もそこそこに、次は檜洞丸へ向けて再び下ります。過去の記憶では、臼ヶ岳から檜洞丸の取り付きまではすぐだと思っていたのですが、なかなかどうして、再び激しいアップダウンが続き、体力も精神力も消耗していきます。唯一の救いは、息が上がって立ち止まり周囲を見回すと、いつでも絶景が広がっていることです。

癒しの絶景

そして、いよいよ檜洞丸の取り付き(つまり主稜線の最低鞍部)が近づいてきました。

最低鞍部付近からの檜洞丸

そして取り付きからは300mの登りです。。この時点で既に疲労困憊、両手で木の枝を掴まないと、足の力だけでは体を持ち上げられなくなってきました。当然そんな状態なので、写真も有りません。。

そして、憎らしいことに、かなり頂上に近づくまでは頂上が見えません。逆に言えば、頂上が見えるということは、ゴールはすぐそこ、というわけです。

必至の形相で登っていくと、急に目の前が開け、青ヶ岳山荘が視界に飛び込んできました。遂にここまで来た・・・。

青ヶ岳山荘から頂上までは2分程度。ここで一気に気が楽になりました。ここで振り返って眺望を写真に収めます。

青ヶ岳山荘付近から丹沢主脈の山々

遠く大島を望む

 

そして残りの木階段を登ってゴール!本日の最後のピークです!

檜洞丸山頂

 

2. 必死の下山

山頂でエナジーゼリーを胃に押し込み、暖かいカフェオレを飲み干して、とりあえず呼吸を整えます。いやー、よく歩いた。。

ここでふと最終バスの時間が気になります。でも檜洞丸頂上では当然電波も入りません。いつもなら西丹沢のバス時刻表をスマホに画像保存しているはずなのに、今日に限って保存されていません。。

ここで最悪のシナリオが頭をよぎります。「もしかして、最終バスは17時台ではなかったか・・・」

今の時刻を確認します。うん、どう見ても16時過ぎている。

 

・・・これは極めて拙いのでは?!?!?!

 

ということで、休憩もそこそこに慌てて走り始めます。なんとなく最終バスが17:45頃であるとの妄想を元に「1時間半で下山」を目標にとにかく駆け下ります。もはや写真を撮る余裕も有りません。勿論急な斜面は蛭ヶ岳からの下りと同様雪と岩と土のミックスです。慎重に行くべきところは慎重にならざるを得ません。しかも軽アイゼンは付けたままなので足取りは重い。

下山中、ずっと小鳥たちの囀りが聞こえていました。これが私には「がんばれ!応援してる!」と聞こえて、とっても励みになりました!

 

途中で雪が途切れたので軽アイゼンを外し、更にスピードアップ。ゴーラ沢出会いに辿りついたのは17時を少し回ったところでした。「ああ、なんとか間に合いそうだ・・。」ここであらためてスマホの電波状況を確認しますが、まだ「圏外」表示。再び速足で歩き始めます。

 

3. ツツジ新道のミツマタと最終バス時刻

ここで、少し気持ちに余裕が出来、最後のミッションであるミツマタ開花状況調査」を思い出しました。そして、水平歩道を歩いていくと、ミツマタ群生が視界に入ってきました。

ミツマタ群生地としては、「不動尻」と「ミツバ岳」が有名ですが、ここツツジ新道もなかなかの規模です。一眼カメラをいじる余裕はないので、スマホで記録写真的に撮影します。


これは「3月中頃~終わり」の前に満開になってしまうのではなかろうか。

そして水平歩道から最後の急斜面を下り、遂にツツジ新道登山口に到達しました!

ツツジ新道登山口

ここで再度スマホの電波状況を確認、流石にネットが繋がります。そしてバスの時刻表を見ると・・・

 

「最終バス 19:00発」

 

・・・全然余裕じゃぁぁぁん!!!

しかもその前のバスは17:05に出たばかり。。これは安心するとともにショックでした。。まあ全ては自分の準備の甘さなのですけれどね。。

 

4. 反省

ということで、西丹沢VCに17:40頃に到着、幸い私と同様に前のバスに乗れなかった方がお一人いて、19時までお話して時間を潰すことができましたが、それにしても寒い!最後は綺麗な星空までみることができてラッキーでした(強がり)。

西丹沢ビジターセンター

ということで、今回の反省点は以下の通り。

①厳しい行程であることはわかっていながら、蛭ヶ岳到着までにかなり時間を浪費してしまったこと。
②西丹沢のバス時刻をちゃんと確認していなかったこと。
「引き返し」「ルート変更」の基準時間を決めていなかったこと。

これらのミスにより、檜洞丸からの下りで披露の溜まった足で無理して時間短縮を図ったことにより、躓いて滑落、岩に足を乗せて足首捻挫、等のリスクを高めてしまいました。このように焦っての下山はもっともやってはいけないことでした。

今後の登山では同じミスを繰り返さぬようにしようと心に誓いました。

 

でも、快晴の日に、雄大な展望を見、沢山の小鳥たちの囀りを聞きながらの山歩きができて大満足の山行であったことは間違いありません。

 

ただ、皆様には是非とも同じルートを蛭ヶ岳山荘一泊」プランで歩かれることを断然オススメします(笑) 昼間の大展望と併せて、ブルーアワーや満点の星空と街の夜景まで堪能することができるのですから!

 

最後までご覧頂きありがとうございました!