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アラフィフのおっさんが趣味の登山・写真・日常を綴るブログ。

大菩薩嶺ハイク。〜前編:鳥達と雪と春霞〜

こんにちは、GreenFielderです!

3/11(土)、この日は関東甲信の広い範囲で晴天の予報。こりゃ眺望の良い山に行くっきゃないでしょう!

ということで、これまで奥多摩と丹沢のローテーションだったものを、今回は大菩薩嶺界隈に目的地を変更して計画しました。

大菩薩嶺は、百名山且つ2000mの山頂からの展望が素晴らしい割に、バスで上日川峠まで上がれるので比較的楽に登頂できるとあって、大人気の山です。ただ、この上日川峠行きのバスは冬季は運休します。つまりマイカー組以外の方には選択しづらい目的地になります。

私もそう思っていた(思い込んでいた)のですが、とあるYAMAPレポで見たルートを見て、大菩薩峠登山口」という起点までは一年中バスが運行していることが確認できたので、今回早速試してみることにしたのです。

当初計画では、大菩薩峠登山口BSから、大菩薩嶺小金沢蓮嶺を歩いて大月駅行きのバスがある「ハマイバ前BS」へ到達する縦走を計画してましたが、結果的には周回コースとしました。

その辺りの経緯は以下ご覧ください。では早速前編から!

 

1. アプローチ

本日は(元々の計画では)かなりタイトな行動時間となる見込みです。なので、大菩薩峠登山口BSへの始発バス(塩山駅7:35発)に乗りたい。その為には、自宅最寄り駅の始発では間に合いません。そこで、自宅から自転車を飛ばして京王線明大前駅5:04発の電車に乗る必要が有ります。明大前から高尾、そして高尾からJR中央線で塩山へ。

なんとかこの自転車→京王線JR中央線のリレーを完遂し、無事始発バスに乗ることが出来ました!

 

2. 大菩薩峠登山口〜丸川峠

バスに揺られること30分、定刻通り大菩薩峠登山口BSに到着。ここで下車した7〜8名のハイカーが、思い思いの支度をして同じ方向に歩いていきます。

大菩薩峠登山口の道案内

はじめは舗装道路で登っていきます。途中左手にあるお寺への階段がなんとも幽玄な雰囲気でつい撮ってみる。

幽玄なお寺

結構急なつづら折りの舗装道路を登っていくと、丸川峠へ向かう登山道の入り口があり、ここを入っていきます。ここから本格的な登山道です。

丸川峠への入り口

暫し沢沿いをゆるゆる登っていくと、おもむろに急登が始まります。さあ、気合入れていきますよ!

早速急登

ピッチを上げて登っていきますが、今日はどうも調子が上がりません。すぐに息が上がってしまいます。。こんな調子では、当初計画の達成は難しいなぁ、と早々にエスケープ案を考え始めました。

そんな時に、小鳥達の囀りが周辺から聞こえ始めました。なんだかあっちこっちでパタパタと鳥達が飛び交う音が聞こえ、遠くではドラミング音も聞こえてきます。これはきっと、「今日はゆっくり野鳥撮影でも楽しみなさい」という天の声なのでしょう、と勝手に思い込み(笑)、足を止めて周囲を見渡します。

すると、5m先にコガラが降り立ちました!きっと私に気付かず降りてきてしまったのでしょう。ここぞ!とばかりに連写!

コガラ!可愛い!

コガラって、あたまの黒毛と眼が一体化してしまって、そのつぶらな瞳をうまく写真に捉えるのが難しいのですが、今回は上手く撮れました!

しかも、連写した次の一枚が、なんとなく「目を閉じている」ような気が?!

これって目をつぶってる?!

ネットで調べてみると、鳥には「まぶた」と「瞬膜」なるものがあるみたいですね!コガラの場合、この写真が瞬膜を閉じたものか、まぶたを閉じたものかは分かりません。。

その他にもカラ類が勢揃いで、結構近くまで来てくれたので(写真では相変わらず豆粒大ですが)いつもの通り、記録写真的に!

こちらはゴジュウカラ。地上を歩いているのは珍しい。

ゴジュウカラ

こちらはヤマガラ

ヤマガラ

こちらはシジュウカラです。

シジュウカラ

他にキツツキ類もいた(ドラミング音はよく聞こえた)はずですが、残念ながら姿は確認できず。。

では、急登攻略再開です!登っては呼吸を整える為に振り返る、を繰り返していたら、いつのまにか背後に富士山が見えてました。

昼に近づくにつれて霞がかかってしまって、結果的にこの富士山が本日一番クリアなものとなりました。

本日のベスト富士

そして、木々の間からは遠くに金峰山が雪を頂いて聳え立っていました。アップで五丈岩も確認!

金峰山アップ

そうこうしているうちに、いつしか急登が終わり、なだらかな道に出ます。

急登からなだらかな道に

そして右手に草原が姿を表します。丸川峠に到着です。

広い草原に

丸川峠着

 

3. 丸川峠〜雷岩

丸川峠に到着すると俄然大菩薩嶺の山頂を早く踏みたくなり、休憩無しで行動再開します。

そして、ここが今回の登山の核心部となる「泥濘の道」の始まりでした。

泥濘の道が始まる

兎に角深い泥濘で、足を前に出してはズボッと埋まり、ズズズっと滑り、を繰り返す、中々の難路です。

そんな泥道と格闘して北斜面に入ると凍った道に戻りました。

そして、振り返れば南アルプス北部の展望。これはすごい。

我が愛しの甲斐駒ヶ岳

白峰三山

いつしか道は雪道、というかアイスバーンに変化していきました。

雪(アイスバーン)道

途中から、完全に「氷道」になり、しかも山の斜面に沿って傾いているので、滑ったら山の斜面を転がり落ちる。。まだアイゼンを装着していなかった(まだ土道も有ると踏んでいた)ので、肝を冷やしました。。

もはやスケートリンク

途中には、小動物が歩いたであろう足跡が。

獣道

・・・熊ではないよね?

アイゼンを装着してからは快適な登りです。

開けた箇所からは奥秩父山塊の山々が一望です!地味だけど好きなんですよねー、奥秩父

秩父中心部

金峰山・北奥仙丈岳方面

気持ち良く比較的なだらかな雪道をザックザックと登っていきます。

気持ちの良い雪道

なんとなく苔

そして、遂に大菩薩嶺山頂に到着です!

大菩薩嶺山頂

有名な話ですが、大菩薩嶺山頂は展望が一切ない「残念百名山なので、頂上をスルーして一気に雷岩まで進みます。

そして、既視感のある展望が開けました。

雷岩から南方向の展望

定番の「大菩薩湖と富士」なんですが、富士山はボヤ〜っとしか見えません。これも春霞の仕業なのか。。

ボンヤリ富士

ただ、この春霞のお陰で連なる稜線の境目が分かりやすい。「連なる稜線マニア」としては、今日の主役はこちらです。

連なる稜線

遠くの稜線ほど淡い青色になる。これが良いんですよ!

続いて西側の展望です。

西方向の展望

この甲府盆地の向こう側に聳り立つ南アルプスの「壁」が良い感じ。

塩山の街と南アルプス

展望を味わっていると、若い白人男性のトレラン君が颯爽と現れ、展望をバシバシとスマホで撮影しています。その姿が絵になる!

絵になる男

「ならば!」と私も自撮りで「絵になる男」に挑戦!・・・失敗。。

絵にならない男

後から見たら、寧ろ下に写っている岩の質感が光の陰影でとてもカッコよく写っていた。こっちにフォーカスしておくべきだった。。

なお、雷岩に到着した時点で、当初計画は諦め、石丸峠からスタート地点の大菩薩峠登山口BSへ下る周回ルートに予定を変更しました。

そう決めてしまえば、だいぶ時間的に余裕が有り(今回はちゃんと帰りの最終バスの時刻はスマホに保存済み)、ゆっくり昼食休憩を取ることが出来ました!

 

雷岩から下山までの様子は、次回の「後編」でお伝えします!マイナー・ピークからの意外な好展望に歓喜し、泥道で「あわや転倒・泥まみれ」で恐怖した後半戦をお楽しみに!

 

最後までご覧頂きありがとうございました!