山と写真と毎日と

アラフィフのおっさんが趣味の登山・写真・日常を綴るブログ。

地平線の月は潰れ、歪み、赤く光る件

こんにちは、GreenFielderです!

さて、今回は「サイエンス・サスペンス」です(笑)

天文物理学というのは、難解ではありますが、とてもロマンがある学問分野だと思うんですよね。これは別に星空写真に嵌ってから始まったわけではなく、随分以前から好きな分野でした(学生時代も理数系科目が大の苦手なのに地学だけは成績が良かった)。今回は、単純に「でか月」の写真を撮りたくなったところから話が始まります。

 

1. 8月16日の朝

金曜日の朝、起きて身支度をしている時に、ふと窓の外を見たら、とっても綺麗な光芒が出ていました。

朝の光芒。

なぜ月の話でこの光芒の写真かというと、別に光芒を見せるためではなく、月が出る位置を示すのにちょうど良いかな~、というだけです(笑)

この後出てくる3晩の月の出の位置を拡大写真で☟に示します。

緑:8/20、黄:8/21、桃:8/22、の月の出位置。

 

2. 8月19日の夜

この日の1日前、ふと仕事の合間にネット・ニュース(現地のヤツ)をチラッと見たところ「8/20はBlue Super Full Moon !!!」なる記事が出てきました。「なるほど、地球との近接位置での満月、しかも青いのか!」(⇒違います)

でも当日は曇り空。月の出時間になっても月は雲の向こう側で全く見えません。完全に諦めていたのですが、数時間後にふと外を見ると、なんとなく雲の向こうが明るいところがある!

ということで撮ってみたのがコチラ☟。

雲間に満月。

これだといつもの満月ですが「朧月夜」もなかなかおつなものです。

おつな朧月。

 

3. 8月20日の夜

さて、翌日は夜かなり晴れそうな予報。「こりゃガチ撮りだな」と、帰宅後に今度はベランダではなくアパートの屋上で撮影を敢行。一応ネットで月の出時間と月の出の方向を調べてみましたが、正確にどこから昇るか分かりません。

「この辺かな~」という方向に向け、望遠レンズを付けたカメラを三脚にセットしてその時を待ちます。

すると、月の出時間ちょうどに、カメラを向けた方向とは若干ずれた場所に何か赤いものがニョキっと出てきました。大慌てでカメラの方向を調整し、ピント他をマニュアルで合わせて撮ってみました。

ニョキ。

なんかおかしいですよね?!

ムクムク。

なんだかピンボケ・ブレブレ写真のように見えますよね?まあそういう面もあるかもしれませんが、これカメラの中でピントを合わせてもクッキリ見えないんです。更に、月の縁がグニャグニャしてますでしょ?

「なんだこれ?!」

何かカメラの設定がおかしいのか?!とモヤモヤしながら時間が経ち、月の高度があがっていくと、、

ビル群と月。

あら、普通に撮れた。月はまん丸、ピントも合ってます。この写真で惜しむらくは、ビル群と月がなかなか近づかなくて、大きさの比較対象にはちょっと遠いかな、というところ。でも明度差がある中で両方がくっきり写ってくれて良かったです。

月がビル群に近づいてくれない・・・。

 

4. 8月21日の夜

前日の夜に月のガチ撮りをして「もういいかな」と思いつつ、翌日も天気は晴れ。今晩もちょっと撮ってみようかな。。ということで本日はベランダからの簡易撮影です(と言ってもちゃんと望遠レンズ・三脚を使ってます)。

昇る月。

たまたま月が上がってきたところに尖塔のような建築物があって、一見イスラム教の国のような錯覚に囚われます。

それにしても、前日の疑問に加えて、なんか月の形おかしくないですか?!

既に満月ではなく、右上が欠け始めてますけど、左下もグニャリと潰れてるような気がしませんか?!

やがて月が高度を上げていく先に、電波塔のような点滅する建造物がありました。「こりゃ『串刺し月』を撮れる!」とそのタイミングに激写!

串刺しの月。

ここでも月の輪郭がグニャグニャしてますよね?右上のクレーター部分はしっかり写っているので、ピンボケ・ブレではないと思うんです。

なお、周辺にはほかにも電波塔っぽい建造物が並んでいるので一緒にパチリ。

高度の上がった月。

 

5. 8月22日の夜

2晩続けて「月の出」を撮ったら、何故か「次の晩も撮らねば」という義務感にかられ(笑) この日もベランダからの簡易撮影。そしたらこの日はビル群の間近から月が出て来た!

対象物に近い月。

やはりこの月も若干潰れてて、輪郭グニャグニャですよね。

この日はビル群のすぐ真上に月が動いてくれたので、だいぶ両者が近い写真が撮れました(少々ブレているのはご愛敬 笑)。

ビル群の真上に月。

きっとこういう月の見え方には科学的根拠があるに違いない!と思いネットで調べてみましたが、殆ど情報がヒットせず、唯一見つけられたのはコチラ☟のブログ記事でした。

なんで月や太陽は水平線近くだと楕円形にひしゃげるの?|38-30のブログ|38-30のページ - みんカラ (carview.co.jp)

そして、月が赤く見える現象については☟のブログを見てみてください。

赤い月の原因は?不気味だから不吉? - 宇宙探検隊 (uchutankentai.com)

整理すると、地平線近くの月から観察者までの間に沢山の大気を通過していく過程で、光の屈折等の理由により潰れたり輪郭が歪んだりして見え、更に青色が大気に吸収されて赤っぽく見える、ということなんですね。

これ、私は撮影していてすごく疑問に思ったし、すごく興奮したんですけれど、ネット上に沢山出てくるのは「地平線近くの月は天頂の月より大きく見える」的なネタばかり。。きっとこの潰れや歪みも疑問に思う人は多いと思うんだけどなぁ。。

ということで、小中学生の夏休みの宿題で「自由研究」のお題に困っているお子様がいらっしゃったら是非!

 

最後までご覧頂きありがとうございました!

ブログランキングに参加しました!*