山と写真と毎日と

アラフィフのおっさんが趣味の登山・写真・日常を綴るブログ。

星空写真の色々な楽しみ方をご紹介!

こんにちは、GreenFielderです!

明けましておめでとうございます。

2025年一発目の今回は、最近私がハマっている写真ジャンル、星空写真について、その「楽しみ方」のご紹介です!

私もこのジャンルではまだまだ初心者ですけれど、他の写真ジャンルとは大きく異なるところ、つまり「意外と簡単に撮影できる」ところ、でも「突き詰めると奥が深い」ところ、などを紹介して、是非皆様にも興味を持って頂きたい!ということで本記事を作成してみました。

「ノウハウ系」のブログやYouTubeはネット上に沢山ありますから、細かい話はそちらを見て頂くとして、まずとっかかりとして「星空写真、撮ってみようかな・・」と思ってもらえる内容になれば嬉しいです!

 

1. 必要最低機材

ここでは「夏の天の川を撮りたい場合」という前提にします。

実は夏の天の川もスマホ(含iPhone)で撮れてしまいます。カメラ機能があるものなら何でもOK、しかし必ず必要なのが「カメラ・スマホ等を固定するもの」です。ただ、SNSに掲載する程度の写真であれば、百円ショップの卓上三脚やスマホ・ホルダーでもなんとかなります。

簡易三脚にスマホホルダー+iPhoneを設置。

ただし、一度夏の天の川写真を撮影してしまうと、どんどん写真の質を求めたくなるのでこれでは満足できなくなり、最後はカメラ機材沼に落ちる危険性がありますのでご注意を(笑)

 

2. まずは家の窓・ベランダから夜空を長秒露光で写真を撮ってみる。

1項の器具が揃ったら、まず家のベランダからでもカメラ(スマホ)を固定して長秒露光で空を写してみてください。実はかなり空が明るい都心近くでも、30秒くらい露光してみると意外と星が写っているものです。

[注:スマホでどうやって長秒露光を設定するかについては、「〇〇(機種名)」「夜景撮影(星空撮影)」などとキーワードを入れて検索すれば、きっとチュートリアルが沢山出てくるはず]

ここで、「長秒露光で肉眼では見えない星も写る」ということを感じられます。

アパートのベランダから。冬の大三角、オリオン座、火星、木星が写っている。

上の写真はiPhone 15 Pro Maxで撮影したものですが、iPhoneスマホの中では「星撮りに向いていない」と言われていて、Xperiaが最も星撮り機能の高いスマホだそうです。

(どのスマホであっても何かに固定しなければ星空を撮れない点は同じです)

 

3. 新月期前後でカメラと三脚を持って都心から離れた高原などに行って夜空を眺めてみる。

そして次は、新月期(夜に月が明るく輝かない約1週間前後)の晴天の夜に、都心や街中から少し足を伸ばして、街明かりの届かないところまで行って、駐車場で車を停め、すべてのライトを消して空を見上げてみてください。10~15分ほどスマホなどを見ずに夜空を見上げ続けていると、目が暗闇に慣れて、一面の星空にきっと感動するはず。そして、更に目が慣れてくると、夜空に白い煙のような筋が見えてくるはず。これが天の川です。

肉眼ではこうは見えませんが・・・(笑)

ちなみに私の経験だと、あまりに暗い空のエリアに行って星を眺めると、星がたくさん有り過ぎて、逆に星座を探したりするのは難しいです(笑)

 

4. 天の川を探して撮って感動してみる。

天の川は、年間通じて殆どの季節で見ることができます。ただ、地球の日周運動・年周運動により見えるエリア、高さ、方角が季節によって異なります。なので、正確に天の川の位置を把握するには事前に方角や高さをネットなどで調べ、コンパスなどを持って行って現地で確認するのが良いでしょう。

もし有料でも良いからスマホを空にかざしたらどこにどの星、どの星座があるかが分かるアプリが欲しい!という方、そういうアプリはもちろんありますよ!

・・・私は使っていないのでご紹介できませんが。。。

以下はフリーソフト「Stellarium」の説明サイトです。PCにインストールして、何時にどちらの空にどんな星・星座があるかはこちらで見当を付けることができます(私は使っていませんが、ダウンロード不要の「Stellariumウェブ版」もあるようです)。

Stellarium Astronomy Software

ただ、こういう星位置情報の知識なく現場へ行ったとしても、とりあえず広角で東西南北で一枚ずつ長秒露光(見た目の美しさを考えずに30秒くらい露光)で写真を撮ってみれば、どれかに天の川が写っているはずです。

スマホ画面、或いはデジカメの背面液晶画面に映りだされる天の川の絵をみたら、間違いなく感動します!

iPhoneじゃないけど一眼カメラで15秒露光した元画像データ(加工無し)

スマホのカメラは撮影データを自動的に見映え良く加工してしまうので、実際にどのように写るかは分かりませんが、おそらくこれに近い画像は撮れると思います。

私も最初はなんとなく試しに撮ってみて、こんな夏の天の川が背面液晶に出てきて感動したことが、私の「星空写真の歩み」の第1歩でした。

 

5. 星座を探して撮ってみる。

ちなみに、天の川って「いつ、どこで、どうやって撮ってもかたちは変わらない」という認識ってありますでしょうか?これは天の川に関わらず、太陽系の惑星・衛星・彗星などを除けば、基本的に夜空に浮かぶ天体の位置関係って全く同じです。

[注:日周運動や年周運動で天体の見える位置は変わりますが、天体同士の位置関係が変わることは有りません。変わっちゃったら「星座」なんて成り立たないですもんね(笑) 正確に言うと、実際には位置関係は徐々に変わっているそうですが、目に見えて位置が変わるには何億年の時間が必要だそうで、文明を持ってまだ2000年程度しか存在していない人類には位置関係の変化は分かりません]

なので、最初は感動する天の川も、それだけ撮り続けていると飽きてきてしまいます。そこでここからは、単に天の川を撮るだけではない、それ以外の星空撮影の楽しみ方をご紹介します。

初心者でも取り組みやすいのは「星座撮影」。こちらは天の川と違って、メジャーな星座は都市部の空でも見つけることができます。

例えば北極星を探すのに用いられる、おおぐま座の一部「北斗七星」、"W"/"M"のかたちのカシオペア座、中央の三ツ星が特徴のオリオン座、等です。

北斗七星・カシオペア座北極星

オリオン座

私自身、ここで挙げた3つの星座以外はまだ視認できたことはありませんが、少しずつ分かる星座が増えると益々星空観賞が楽しくなると思います。登山での「山座同定」と似たような楽しみ方ですね!

私が次に「星座同定」したいのは、夏の星座「さそり座」です。ただ、この星座は日本やアメリカのような北半球の中緯度付近だと低い位置にしか見えないので、さそり座の全貌を捉えるには、初夏まで待つ必要があります。

Spruce Knobで撮影した夏の天の川

そこに星座線を入れたもの

また、星座よりもっと分かりやすい「夏の大三角」「冬の大三角「冬のダイヤモンド」など、明るい恒星の組み合わせでできたアステリズム(星群)があります。

夏の大三角

冬のダイヤモンド&冬の大三角

こちらの方が分かりやすいし、構成する恒星がとても明るいものばかりなので、都会の夜空でも十分に探すことができると思います。

 

6. グルグル星空写真・タイムラプス動画を撮ってみる。

これは、上述した「日周運動」の動きを可視化した撮影方法になります。

ペルセウス座流星群の頃のグルグル写真

私の持っているカメラOM-1だと、この「星空グルグル写真」をカメラ内で作成できる機能があるので、面倒な後処理が一切不要です。

そういう機能がカメラに内蔵されていない皆様、ご心配なく。これも同一構図の複数枚の写真があれば、以下の「SeriusComp」というフリーソフトを使って作成できちゃいます。

SiriusComp | 比較明合成&タイムラプス動画生成フリーソフト

しかも、このフリーソフトは☝のリンクの中にもある通り、タイムラプス動画も作れちゃう優れものです!私が過去に掲載したタイムラプス動画もこちらで作成したものです(こちらもOM-1ならカメラ内でタイムラプス動画を作成できちゃいますが、自分で現像した.jpgファイルで作りたいので、このSiriusCompを使っています)。

☟のタイムラプス動画は、☝のグルグル写真と同じ画像素材から作成したもので、いずれもSiriusCompで簡単に作れます!

streamable.com

最初にご紹介したStellariumと、このSiriusCompの使い方についての詳しい解説動画は、YouTubeやブログで沢山出てくるのでそちらをご覧くださいね!

 

7. 地上の副題と星空をコンビで撮ってみる。

5項の最初で言いましたが、天の川は季節が同じなら決まった方向に決まった形で見えますので、天の川「だけ」撮っていると飽きてしまいます。なので私は「天の川に何を副題として合わせるか」というのを意識するようにしています。

私の場合、それが山並みだったり、

シェナンドーの山並みと天の川

岩と川だったり、

バージン川と天の川

愛車だったり。

愛車CX-30と天の川と紫金山・アトラス彗星

まだまだ他にも合わせたい地上風景はあります。できればアメリカ的風景と星空を組み合わせたいですね。

注意点としては、特に空が暗い場所で星空写真を撮る場合は、地上側風景の方が空よりも暗いため、固定撮影で星をできるだけ点に写そうと短めの秒数で撮ると、地上風景が真っ黒、なんてこともあります。かといって、無理やり地上の対象に人工的に光を当てると、とってもわざとらしくなってしまう場合があります。

廃車を副題にしたが、近くの工場の明かりで廃車が悪目立ち。。

地上側と空側の明るさの違いを見極めつつ、ちょうど良い露光時間に設定するようにしましょう。

皆様も、我が町のシンボルと、自分の好きなモノと、自分の好きな風景と、という感じで星空を組み合わせて「オンリーワン写真」を撮ってみてくださいね!

 

8. 更にマニアな道に進みたい皆様は・・・

さて、秋から冬に季節は移り、天の川も一番濃いところが昇ってこなくなり地味になってしまっています。そんな季節に私が夢中になっている撮影対象は「天体」です。私は元々野鳥撮影用に超望遠ズームレンズを2本(換算150mm-600mmズームと同200-800mm)持っていたので、天体写真に移行しやすい機材状態だったということはあります。ただ特定の天体を撮るには、超望遠レンズだけでは足りません。

過去の記事でも既に触れてますが、赤道儀を使っての星空(天体)撮影です。

赤道儀を使った機材アレンジ状態。

赤道儀で星を追尾して星像が流れないようにして、長時間露光して小さな天体(星雲、星団、銀河、等)を撮る方式です。
例えばコチラ☟のオリオン大星雲の総露光時間は26分50秒なのですが、

オリオン大星雲。

この赤道儀の設置精度と赤道儀自体の動きの精度、更には赤道儀を乗せる三脚の安定性、撮影時の風量等いろんな面がシビアに結果に効いてきます。そういう意味での撮影素材の歩留まりを上げるには、ベストな周辺機材、ベストなレンズ、ベストなカメラ、を揃えるべきなのでしょうけれど、私にはそこまでの資金も無いし「ベストでない機材の中でのベストを狙って試行錯誤する」のが楽しいのです(笑)

そういう私も、初心者に毛の生えた程度ではありながらも、既にそれなりの資金を投げ打って天体撮影に挑んでいます。財力に余裕のある方で「夜に少し郊外に遠征して写真撮影できる」環境にある皆様にのみオススメします。

ちなみに私の目標は、春の「さそり座周辺」領域です。

 

9. まとめ

星空写真は今の時代、スマホと簡易三脚があれば楽しめてしまう被写体になりました。そして、更に突き詰めていこうとすれば、いくらでもその余地がある奥が深い被写体でもあります。

私は上述の1~8項の全てをオススメするわけではありません。あくまで趣味の世界ですので、自分が持つ時間とお金の範囲内で楽しんで頂く、あるいは機材など一切無しでもよいので、是非暗い空の地域に足を伸ばし、一面の星空を見上げて感動する、という体験をして頂きたいと思っています。

 

最後までご覧頂きありがとうございました!

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