山と写真と毎日と

アラフィフのおっさんが趣味の登山・写真・日常を綴るブログ。

バージニアで低緯度オーロラ鑑賞!

こんにちは、GreenFielderです!

これまで長々とイエローナイフ旅行記を連載して参りました。長らくお付き合い頂きました皆様感謝申し上げます。

・・・と、イエローナイフのオーロラの興奮冷めやらぬ中、仕事の合間にふとネットニュースに目をやると、気になる情報が・・・。

米国時間の10/8(日本時間の10/9)に大きな太陽フレアが出た影響で、10/10(木)夜に米国のかなり南方の州でも低緯度オーロラが見えるかもしれない、とのこと。

実際にその時に見たニュース記事ではありませんが、☟は「アラバマ州でもオーロラが見えるかもよ?!」という記事です。

Alabama may get a chance to see Northern Lights again this week: Where, when and why - al.com

この記事にも記載がありますが、アメリカ海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration: NOAA)が今回の太陽風による磁気嵐の強度を5段階で上から2つ目に強い「G4」と評価した、と。

ちなみに、この「G4」が持つ意味合いは以下のナショジオの古い記事から読み取れます。

太陽嵐がもたらした強度「G4」の磁気嵐とは | ナショナル ジオグラフィック日本版サイト (nikkeibp.co.jp)

低緯度オーロラについての専門的知識を得たい方はコチラ☟のホームページを参照ください。

オーロラと低緯度オーロラの解説 (nagoya-u.ac.jp)

実は、今年5月にも同レベルの大きな太陽フレアが発生して、日本を含むかなりの低緯度地域でもオーロラが観測されていたようなのですが、私はそのような低緯度オーロラは見たことがなく、わざわざイエローナイフのような高緯度地域に長旅しなくても見ることができる低緯度オーロラを是非見てみたい!と思いました。

今は11年周期でやってくる太陽周期の極大期です。それはつまり大きな太陽フレアが発生する確率が高い時期なのですが、逆に言うとそういうチャンスは次は11年後なわけです。そして、極大期とは言え、低緯度オーロラが観測できるような大きな太陽フレアが発生するのは年に数回。しかも、その時に住んでいるところが晴れている可能性は半々。そして、幸いにも10/10夜は快晴予報です(フロリダに多大な被害を残したハリケーン"Milton"が雲を吸収してくれた、という理由もあったと思います)。

こんなチャンスは滅多にない!

更に幸いなことに、この日の夜は珍しく日本側との会議が予定されておらず(通常は月~木の夜はほぼ毎日会議が入る)、定時に帰ることもできます!

私は興奮して(何故か)若手に言いました。

「一昨日、大きな太陽フレアが発生して、低緯度オーロラが今晩ここ(バージニア)でも見れるらしいぞ!」

「へー(興味なし感)、そうなんですね」

「だって、G4だよ、G4!」

「・・・いや、その凄さがさっぱり分かんないですけど、そのG4ってどれくらい凄いんですか?」

「今、11年ぶりの太陽の極大期で、そんな時でもここまで大きな太陽フレアは早々は出ない。5月にもあったみたいだけどその時は曇ってて全然見えなかった。で、今晩は快晴だよ!」

「それって、野球に例えると、例えばスタンフォード大学に留学した佐々木麟太郎がワシントンDC近郊で試合があるから、と言われて、『これは滅多にないチャンス!』と即球場行きを決めた私のような感じですかね?!」

「・・・まあそういうことだよ・・」

興味の先は全く違うけど、でもこの後輩くんには、一応今回のイベントのレア感は伝わったようです(笑)

ということで、事務所を早々に撤収し、アパートでササっとカメラ機材を揃えて少し郊外へドライブしました。場所は、アパートから車で30分程北西に走ったところにある、Leesburgという街の更に北西の暗そうな地域です。何故ここにしたかというと、アパートから最短で辿り着ける比較的光害が少ないエリアの中でオーロラが見えるであろう北側に大きな光害源となる街が無い場所だったからです。

Google Mapで目星を付けていた牧場か畑みたいな場所を見つけ、側道の空き地に入って車を停め、早速周辺を眺めてみると、既に北西の空が緑色に光って見えるぞ!では早速撮ってみよう。

北西の空。
(21:38/Z50/TTArtisan 10mm F2/SS 10sec/ISO 400/F2.0)

ちょっとこれ、興奮しますね!自分の住む街から30分程度の場所でこんなすごいオーロラが見えるなんて!

ちなみに、私の住む街は緯度で言うと38度9分くらい、日本で言うとだいたい山形県酒田市くらいです。あとからニュースで見たら、日本でもだいぶ南の方(鳥取県とか)でも見えたようですね。

上掲の写真を撮影してまもなく、今度は赤い色が薄っすらと見え始めました。なお、低緯度オーロラは赤く見えることが多いそうです。

まず薄っすらと色が付き始め、、

赤い色が・・・
(21:58/Z50/TTArtisan 10mm F2/SS 10sec/ISO 400/F2.0)

それが徐々に光量を増し、、

おおっ!
(22:02/Z50/TTArtisan 10mm F2/SS 10sec/ISO 400/F2.0)

更に横に拡がって、、

おおおおおっ!!!
(22:06/Z50/TTArtisan 10mm F2/SS 13sec/ISO 400/F2.0)

なんか凄いことになったぞ!!

・・・でも、こんな凄い光景は長く続きませんでした。徐々にオーロラは薄まり、ぼんやりと空に拡がっていきました。

水彩画で赤と緑が水で混ざってような光景。
(22:11/Z50/TTArtisan 10mm F2/SS 13sec/ISO 400/F2.0)

ちなみに、イエローナイフでもそうでしたが、カメラって肉眼では見えていない色まで取り込んでくれるのでオーロラの色が素敵に写し取れますが、肉眼ではこうは見えてくれません。

肉眼で見た時に、☝の写真の光景がどう見えていたかをLightroomで模擬してみたのがコチラ☟

肉眼で見たらこんな感じ。

これを「良く見えている」と思うか「これしか見えない」と思うのかは、人それぞれでしょうね。ただ、イエローナイフでも「オーロラ爆発」が起こらないと、肉眼ではこの程度しか見えません。

さて、オーロラはモヤ~っとしてしまいましたが、それでもオーロラが夜空をどんどん動いていくのが面白くて方角を変えながら写真を撮ったり空を眺めたりしました。

夢中でやっていたので気付いてませんでしたが、☟の写真左下の畑の中に鹿がいました。

オーロラと鹿。
(22:17/Z50/TTArtisan 10mm F2/SS 13sec/ISO 400/F2.0)

西の空全体をオーロラが覆っていると思ったら、、

空一面オーロラ。
(22:22/Z50/TTArtisan 10mm F2/SS 13sec/ISO 400/F2.0)

東の空に放射状に放たれる赤いオーロラが出て来たり、、

こちらに向かって放射されたオーロラ。
(22:36/Z50/TTArtisan 10mm F2/SS 13sec/ISO 400/F2.0)

北の空の北極星カシオペア座の前に、炎のような赤いオーロラが出て来たり。

北極星カシオペア座と赤い炎のようなオーロラ。
(22:41/Z50/TTArtisan 10mm F2/SS 13sec/ISO 400/F2.0)

でも、一番嬉しかったのは、やはり星達とオーロラとのコラボですね。

☟はZ50で捉えた南天の天の川とオーロラ。

南天の天の川と赤いオーロラ。
(22:52/Z50/TTArtisan 10mm F2/SS 10sec/ISO 2500/F2.0)

そして☟がOM-1で撮影した、「月と天の川とオーロラ」。とっても贅沢な布陣です!

月と天の川とオーロラ。
(23:20/OM-1/Leica DG 9mm F1.7/SS 10sec/ISO 1250/F1.7)

そして、忘れず愛車とオーロラ。愛車がオーロラでピンク色にレフレクションしてるのが良い感じ。

愛車とオーロラ。
(23:10/OM-1/Leica DG 9mm F1.7/SS 10sec/ISO 1600/F1.7)

こりゃ思わぬ大満足でした!やっぱり思いついたらまず行動することで、こういうチャンスに巡り合うことができるんだなー、と思った夜でした。

また、太陽フレアのニュースが流れてきたら、再び挑戦してみたいと思います!

 

最後までご覧頂きありがとうございました!

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