前回の小鳥編に続き、今回は中・大型鳥種のご紹介をしていきます!
*小鳥編の記事はこちら↓
今回は、「いかにもアメリカ」な鳥達が登場します。そして、あの猛禽類も。。
最後に、「リョコウバト」に関する話も書いていますので読んでみて下さいね。
早速見ていきましょう!
1. ハト(Pegion/Dove)
どこの都市にも沢山いるハト。ここマンハッタンも例外では有りません。例外どころか、街中にはものすごく沢山います。
でも、セントラルパーク内では多くは見ませんでした。いたのは外見的にも行動的にも大人しいハト(キジバトなのかな?)だけ。木の枝で置物のようにじっとしていました。
ところで、ハトっていう意味の英単語は2つ有ります。"Pegion"と言うと街中でバタバタと飛び回っているほう、"Dove"というとどちらかと言うと野生的なイメージで使う感じでしょうか。詩とかに出てくる「ハト」は"Dove"が使われることが多いそうです(by Wiki先生)。確かにセントラルパークで、お姉様から「あれはハトよね?」と言われた時は"Dove"と言ってました。その時はそれがハトを指す単語だと分かってませんでしたけれども。。
2. ホシムクドリ(Common Starling)
ガンメタリックのカッコいい奴です(笑)
英名については、"European Starling"という記載もあり、どちらが正しいかはよく分かりません。
こちらの鳥もマンハッタンには沢山います。イエスズメやハトと一緒になって人間の残飯を漁ったりしてます。折角カッコいい外見なんだから、残飯漁ってるとこじゃなくて、自然の中にいる姿を見たいなー、と思ってたら、最後にセントラルパークで会えました!まあ、この時も人の通りが多い道の木の枝でしたが。。
3. コマツグミ(American Robin)
アメリカコガラに並んで、見てホッとした鳥です。色は違えど見た目は完全にツグミ。ツグミなら日本でも見たことがあったので。
グッと伸び上がって立つ仕草も「ツグミ」って感じです。
オスの方が色が濃くて、メスの方が鮮やかなオレンジ色のお腹でした!
人馴れしててすぐ近くまで来てくれて、鳴き声も含めじっくり観察できました。
4. ショウジョウコウカンチョウ(Northern Cardinal)
出ました!「ザ・アメリカン・バード」の第一弾は、ショウジョウコウカンチョウです!
・・・和名ではよく分からないでしょうけれど、「セントルイス・カージナルス」のマスコットでもある、カージナルです!
オスは真っ赤な体色で特徴的なネグセみたいな頭の羽(冠羽と言います)が有り、見たらすぐ分かります。
印象的だったのはメスのほう。何故か撮った写真からは「肝っ玉母さん」の印象が刷り込まれてしまいました(笑)
あと、これも写真を見て気付いたのですが、目の上に眉のような筋が入った個体と入ってない個体が有りました。個体差なのか鳥齢差なのかは分かりません、、(勉強不足・・)
そして、オスとメスは一緒に行動していませんでした。ツーショットをスクープするのは意外と難しい。。
5. アオカケス(Blue Jay)
こちらも「ザ・アメリカン・バード」、「トロント・ブルージェイズ」のマスコット、ブルージェイです!
日本のカケスも羽色が美しいと評判(?)ですが、ブルージェイもとても美しい。後ろから見た時の羽の色は自然色とは思えない鮮やかな青色です。鳥ってなんでこんなに「原色」的な鮮やかな色の種類が多いんでしょうねー。
メスの気を引くため?だとしたら人間のオスも頑張らないといけないのかな?(笑)
6. シマセゲラ(Red-bellied Woodpecker)
出張から帰国してすぐの川苔山登山の際にオオアカゲラを観察できたのですが、外形的に似ているのがこのシマセゲラ。後頭部全面が赤いのも似てます。
比較的木の高いところでドラミングしたり餌を探していて、近くで見ることはできませんでしたが、セントラルパーク内ではよく見かけました。
同じキツツキ系だと、私の中ではセジロコゲラに軍配が挙がるかも(笑)
7. アカオノスリ(Red-tailed Hawk)
さて、ここでお待ちかね(?)の猛禽類の登場です!ノスリの仲間で、セントラルパークでは比較的よく目にすることができるのが、このアカオノスリ。出張中に、この鳥には何度も遭遇しました。
成鳥にも幼鳥にも会えましたが、成鳥のように見えて、でも木の枝の破片を掴んで遊んでいるように見える個体もいて、「成鳥でもこんな遊びをする鳥なのかな?」と思ったり。
なお、このアカオノスリ、セントラルパーク内でもしっかりと「狩り」をしているようで、以下のブログに衝撃的な記事を発見!
セントラルパークに通い詰めれば、そういうシーンに遭遇することも有りそうです。
私がいた時にも、2度ほど彼らの狩り「しようとしている」シーンを目撃しましたが、本当に狩りだったのか、単に小鳥達への悪戯か(悪戯にしては小鳥達には心臓に悪過ぎますが)本気で狙っていたのかは分かりません。
8. カラス???(???)
こちらは蛇足的な話ですが、皆さん、ニューヨークにはカラスがいないんですって!
ネットなどで検索してみましたが、何故いないのかは分かりませんでした。唯一確からしいことは、ニューヨーク州ではカラスは「害鳥」として駆除対象となっていること。だからといって「全て駆除されてしまったから」ということは無いと思うのですが。。
私がセントラルパークを散策していたところ、以下のような黒い鳥が遠くの枝に止まっているのを見て、飛び立つところを夢中でシャッターを切りました。
でも、この黒い鳥がカラスだと思って調べたら、上述の情報が出てきたのです。じゃあ、この鳥は何でしょう?もしご存知の方がいましたたら、是非教えてください!
「害鳥駆除」といえば、アメリカでの「リョコウバト」の話を書かずにはいられません。この話も、マンハッタンで沢山のハトを見て、ハトについて調べてみて初めて知った話です。
かつてアメリカ大陸北部には、リョコウバトというハトがいました。それも大量の。大量と言っても何十億羽という単位です。それが100年も経たないうちに、開拓者による乱獲で絶滅してしまったというのです。その乱獲の様子は、以下の記事を読んでいただきたいと思います。
何十億というハト達が、遂に最後の一羽になり、その一羽が息を引き取ったのが1914年。100年ほど前の話です。この話を知り、人間が生態系に与える影響力と、人間の欲の強さ、恐ろしさを見ました。
似たようなケースでアメリカ・バイソンの話もありますが、動物保護の意識の高まりと、動物繁殖手法の向上と、何よりバイソン自身の繁殖力で、一時は数百頭まで激減した個体数も、今では数万頭まで回復しているそうです。
残念ながら、リョコウバトが激減した時、その3つの再繁殖に必要な要素がいずれも不足していたようで、一度減った個体数は二度と回復しませんでした。
これを「欧米人の野蛮さ」と切り捨てるなかれ。日本でもトキのような例は存在しますし、他にもレジャー・フィッシングのために放流した外来魚により、在来種が絶滅した、という湖沼・河川もあるようです。
私にはたいそうなことはできませんが、自らの周りに生きる野生生物と共存しているんだ、人間は「お邪魔してるんだ」という気持ちを新たにしたいと思います。
似たような記事は以前にも書きましたので、読んでみてください(↓)。
随分脱線してしまいましたが、「マンハッタンの野鳥達」第二弾でした!