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アラフィフのおっさんが趣味の登山・写真・日常を綴るブログ。

OM-D EM-5 Mk.IIIを使ってみての感想 第2回

こんにちは、GreenFielderです!

今回は、米国出張に携えていった、私の愛機「OM-D EM-5 Mk.III」について、幾つかのカメラ機能を試してみた感想を書いてみたいと思います。

世の中のブログやYouTubeでは、この手の「カメラ・レビュー」は溢れており、それに比べると内容は素人的で且つ「今更感」も有りますが、きっと私と同じように泣け無しのお小遣いで手頃な価格で程良いカメラ購入をしたい、と思っているであろうカメラ初心者さんに、少しでも参考になればと思い書いてみます。

購入直後の感想については、以前の記事(↓)をご覧ください。

onedayhike.hatenablog.com

 

それにしても、今回の出張で愛機を持参したのは大正解だったと我ながら自画自賛しております(笑)もしカメラがなかったら、週末はホテルに篭ってぼーっと無為な日々を過ごしていただろうなぁ。

ニューヨークなら博物館、美術館、ブロードウェイ、高層ビル巡り、など週末にできることは幾らでもあるのですが、私はいずれも余り関心が無く。。

カメラのおかげで、被写体を探してセントラル・パークや街中を歩いたり走ったりして、健康に一役買い且つ週末を楽しく過ごせたと思います。

 

前置きはさておき、さっそくいってみましょう!

 

1. ISO Lowでの撮影と現像の楽しみ

カメラにある程度知識がある方なら分かっていただけると思いますが、私のカメラ(以後「EM5」とします)を含め、旧オリンパスのカメラはイメージセンサーが小さめのマイクロフォーサーズ機(以後「MFT機」とします)です。

MFT機は解像度・感度でフルサイズ機に劣ると言われています。でも、それはあくまで「どこまで画質にこだわるか」次第でして、例えば私にとってはMFT機の解像度でも十分すぎると思っています(引き伸ばしてプリントして写真展に出展するわけでもないので・・)。ただ、感度については、確かにかなり劣るな、というのが私の感想です。

今回、セントラル・パークで野鳥を撮りまくったのですが、やはり高速に動き回る野鳥を撮るにはシャッター速度をかなり短く(1/2000秒とか)しなければならず、そうするとISO感度もそれに伴いかなり上がってしまいます(ISO 6400とか)。そうすると、どうしても画像がノイズでブツブツになってしまい、拡大したらものすごく目立ちます。

例えばこのオウゴンヒワの写真(撮ったままデータ)

拡大すると、こんなにブツブツ。。

私の場合、そうなることを前提に写真はRAWデータで撮影して現像ソフトを併用することで、このブツブツを消して多少なりとも「見れる画像」に仕上げてますが、そうするとディテールがぼんやりしてしまうという難点が有ります。

現像時にノイズ処理したらこんな感じ。

なので、野鳥撮影で画質を求めるならば、高感度機を使うとか、明るいレンズを買うとか、その両方を揃えるとか、ということになります。もちろんそこにはコストがついて回ります。

私は今のところ、現像ソフトとの併用で出来上がる画質の野鳥写真で十分満足していますし、野鳥撮影のような高速シャッターが必要の無い被写体であれば、EM5の画質は十分素晴らしいです。

寧ろ、今回「ISO Low」で撮影した写真画像の画質の良さに驚きました。一応旧オリンパス機ではISO 200が推奨されていますが、それより低い数値にも設定できます。それがISO Lowで、おそらくISO 100相当なのだろうと思います。何故推奨されていないかは私には分かりませんが、少なくともニューヨークでの夜景撮影をISO Low設定で撮影した限りにおいては、RAWの画像データは十分満足できるレベルでした。ISOの数値を下げれば下げるほどシャッター速度を遅くする必要があるのですが、その点は三脚でカバーできますし、EM5は十分な「手ブレ補正機能」を有してますので、2秒くらいなら手ブレせず写真が撮れます(注: 広角撮影の場合の話です)。

夜景を撮影したときにカメラモニターで見た画像では良さが分からなかったのですが、現像ソフトで調整してみると、しっかり暗いところのデータも残っていて、暗部を持ち上げてあげたらかなり良い絵に仕上がったな、と思います。

ISO Lowで撮影しRAW現像したら綺麗な仕上がりに。

今後は夜景のみならず、風景など動かない被写体の撮影では、もっとISO Low設定を積極的に使っていきたいと思います!

 

2. 意外に物足りなかった機能達

今回はEM5でまだ使っていなかったその他の機能も試してみました。が、期待したほどの結果が得られなかったな、というのが正直な感想です。。

①追尾C-AF

これは、オートフォーカス(AF)の方式です。私は通常S-AF(シングルAF)を使っているのですが、この追尾C-AF(コンティニュアスAF)だと、一度カメラが被写体と認識したモノが動いてもその動きに追従してAFし続けてくれる機能です。

これを知った時は「なんだ、鳥撮影に最適じゃないか!」と喜び勇んで使ってみたのですが・・・

実際に街中を飛ぶカモメを被写体として試してみたのですが、カモメの飛ぶスピードにカメラを振る速度が追い付かないと、すぐに追尾が終わってしまいます。。

このレベルだったら、寧ろカメラを振り回す技術を磨いて、通常のC-AFで撮れば良いな、と思いました。

②三脚ハイレゾ

オリンパスの中級機以上では、「ハイレゾショット」なる機能が有ります。これは、シャッターを押した瞬間に複数枚を少しずつずらして撮像し、AI処理して高い解像度の画像データを作り出す機能とのことです。これにより、センサーの小さなMFT機の弱点を補い、フルサイズ機並みの解像度写真を得られる、というものです。

そこで、実際に適用したシチュエーションが正しかったのかわかりませんが、マンハッタンの夜景と光に照らされるハドソン川を、三脚ハイレゾと通常の三脚長秒撮影の両方で試してみました。

結果、三脚ハイレゾはうまくいきませんでした(というか、ハイレゾだ!と感動する画質にならず)。その割にデータが通常のRAWデータ(20MB前後)の3倍(60MBくらい)以上の容量を食ってしまう上に、設定を間違えてハイレゾ設定のままシャッターを押してしまうと、次シャッターを押せるまでに10秒以上掛かってしまいます(AI処理に時間が掛かる)。

そういうデメリットが目立つ割には見合う画質向上感を感じられなかったなー、という個人的感想です。もう少し使ってみようと思いますが、どこかで見切りをつけてしまうかも?

③手持ち夜景撮影モード

こちら、EM5得意の強力手ブレ補正機能により可能となったモードなのでしょうが、撮影してみると「うーん、ちょっと違うかな・・」という出来上がりでした。何というか、スマホのような写真になってしまうのです。

空も含めて全体的にかなり明るく写ってしまい、何というか、暗闇は暗闇として灯りとの対比を表現したい私としては「そうじゃないんだよなー」と思ってしまう出来上がりです。

これもRAWデータをいじれば解決するのでしょうが、そうであれば、ISO Low設定で三脚長秒撮影をすれば十分なRAWデータを得られるな、というのが私の感覚です。

 

3. まとめ

EM5には色々な機能が備わっていますが、結局は「撮影者側の技量」が一番写真に影響を与えるし、撮影者に技量が有れば、ハイスペックなカメラで無くとも十分素敵な写真が撮れるな、と思いました。

そういう意味で、このEM5は私には十分過ぎるほどのスペックですし、このスペックにしてこのコンパクトさ、この値頃感はやはり素晴らしいと思いました。

カメラを扱う上での基本である、「構図を捉え」「光を捉えて」「きっちりピントを合わせ」「適切な露出設定(F値/秒数/ISO)で」「ブラさず撮り」「RAW現像で適切に仕上げる」という基本動作の技量を磨いて、愛機EM5で素敵な写真を追求していきたいと思います!

 

最後までご覧頂きありがとうございました!