こんにちは、GreenFielderです!
今年の遠征登山も終わり、今後は頻度も下がり、近場(丹沢・奥多摩)の登山に移行していくこともあって、登山以外のこともテーマに含めようかな、と考えた時に、私が話せそうなことは「英語」かな、と思い立ちました。
以下の過去記事でも書いてますが、英語で海外に自らの意思を効果的に発信するには英語スピーチ能力は欠かせませんし、そう考えて「英語能力を伸ばしたい!」と思っている日本人は多いと思います。
なので、これからちょこちょこ英語関連の記事を挟んでいこうと思います。
【英語判定試験の種類】
皆さん、英検って受けた事ありますか?
おそらく年代によって違うんでしょうが、私が子供の頃は、親から「英検の級を取っておきなさい!」と言われてました。
当時は日本人の英語力をはかるモノサシは、英検、国連英検が主流で、留学などを考える学生にとってはTOEFLが関門でした。
逆に言うと、それくらいしかメジャーな英語能力検定の試験は無かったように記憶しています。
それが、昨今の英語力強化の潮流に合わせて、英検以外にも様々な試験が生まれ、今やTOEICの点数が大手企業の採用基準として一般化しています。そして、ある意味TOEICも「真の英語力をはかるモノサシとしては不十分」となり、最近ではスピーキング力も定量的に評価に組み込まれたLinguaskill Business(以後LB)なる試験を英語力評価基準として採用する企業が増えています。
TOEFL、TOEIC等は点数評価で、評価基準の設定は評価する側に委ねられています(例えば「当社の採用基準はTOEICで○○点以上」のような感じ)。
LBではCEFRランク(簡単に言うと当該言語の能力を客観的に評価できるよう欧州で設定された国際的基準)が示され(例えばA1, C2, 等)、こちらも評価基準は評価する側にて設定できます。
一方、英検(国連英検を含む)は、「合格」「不合格」は試験実施者側が決めます。最近は合否だけでなく、上記CEFRに準拠したCSEスコアが出されるようになり、そういう意味ではLBと同等に扱われてもおかしくないと(個人的には)思います。
・・・なぜ「個人的には」と前置きしたか、というと、私の勤める会社ではそうなっていないからです。
私のいる会社でも、人事評価の一つに語学能力というカテゴリーもあるのですが、その中にはTOEICとLBはあるものの、英検は評価対象に含まれません。
私は昨年末に二度目のトライで英検1級に合格し(自慢 笑)、人事に評価されるのか尋ねたところ、「英検は評価対象外です」との答えが返ってきました。
なんと!!!
折角取得したのに、評価されないとは。。
そしてこの時思ったのです。
「英検って受験する意味あるの?」
【英検が実用的英語力測定に優れている?】
しかし、そう自分で問いを掛けておいてなんですが、私は「英語実用能力をはかるのにベストなのは英検」だと考えています。
その考えの根拠は各試験の「やり方」にあります。
まずTOEIC。この試験は単語、文法、読み、ヒアリングをカバーするマークシート方式です。基本的にマークシート方式というのは、そもそも「偶然の正解」が有り得るので、能力検定としては如何なものかと思うのですが、更に大きな欠点は、「書き、しゃべりをはかるすべが無い」ということです。
世の中にも多数のTOEIC試験攻略ノウハウ本が売られていますが、実際そのノウハウ本に基づいて勉強すると、得点は格段に上がります。
そして、新卒学生などは、そういったものを駆使して獲得したTOEIC高得点を携えて就職活動に臨むわけです。
しかし、いざ蓋を開けてみると、高得点保持者なのに、外国人との会話が出来ない、何なら言ってることも分からない、なんて事が往々にして起こります。
ではLBはどうか。
LBは、聞き、しゃべりもカバーしており、真の英語力をはかる必要な項目は網羅されています。また、判定方法が国際基準に則っており、判定結果は海外でも通用します。これに対し、英検級は国際認知度があまり高く無いという弱点が有ります。
では、LBの方が良いでは無いか、と思われるかもしれませんし、判定結果の流通性でいけば、おそらく英検よりもLBの方が優っていると言わざるを得ません。
それでも何故英検推しなのか。
それは、しゃべり、つまりスピーキング能力の判定方法が実際の会話シチュエーションに近いからです。
LBのスピーキング試験は録音されたネイティブの問いかけを聞きその後受験者がマイクを通して回答を喋ると、それが録音され、録音データが試験官へ送付されて判定されます。つまり、会話が1往復で終わるわけです。
これに対し、英検(1級)の場合、筆記試験に合格した受験者は、二次試験として試験官と対峙しての「インタビュー」が行われます。そこでお題を出され、それに対して1分間の考慮時間後にスピーチを行い、そのスピーチに対し試験官との「対話」が行われます。最初の試験官の質問で十分な回答をすれば次の質問へ、不十分なら重ねて質問されます。つまり、「複数回の会話の往復」があるわけです。
実際の会話って、1往復で終わることって稀ですよね?そう、複数往復が普通の会話の姿だと思うんです。また、複数往復であることで、最初の回答でうまく答えられなくても、次の質問で補足回答することができる点も、実際の会話のシチュエーションと近いと思いませんか?
LBの場合、1往復であるがゆえに最初の回答が全ての判定材料になるので、「失敗した!」と思っても後の祭りです。でも普通の英会話で最初の回答しか聞いてもらえない、というシチュエーションは殆どありませんよね?
ということで、真の英会話力をはかるのであれば、複数回の言葉の応酬があるべき、というのが私の英検推しの根拠となる考え方です。
・・と持論を述べましたが、社会的な通用度としては、残念ながらLBに軍配があがるのは認めざるを得ません。ですので、受験結果を有効に使いたい方々にはTOEIC/LBを推奨します。また、身も蓋もないことを言ってしまうと、英検1級はLBの最高ランクである"C2"には及ばないことになっています。よって、CFER最高ランクの認定を受けたい方にとってはLB以外の選択肢はありません。気張って受験して1往復の対話の中でベストの回答ができるよう励んでください!
次の機会に、英検、TOEIC、LBそれぞれの試験を受けた際の印象を書きたいと思いますので、そちらも興味がある方は読んでみてくださいね!
最後までご覧頂きありがとうございました!