山と写真と毎日と

アラフィフのおっさんが趣味の登山・写真・日常を綴るブログ。

登山ウェア・道具、カメラ・レンズ。まず「コスト・ミニマリスト」精神で始めてみよう!

こんにちは、GreenFielderです。

今回は、「趣味にはそれなりに投資が必要だけど、『コスト・ミニマム』でも十分楽しむことはできるよ!」という記事です。

 

このブログのタイトルにもある「山と写真」。私はこの2つを趣味にしていますが、どちらの趣味もお金が掛かります。

登山については、例えば「トレーニング・ウェアで歩いていける近所の裏山に登る」のであれば、殆どお金は掛かりません。が、普通それでは終わりません(笑)。やはりいろんな山に登りたいし、なんなら富士山やアルプスなどの高峰を目指したくなりますよね。そうすると当然交通費にお金が(かなり)掛かります小屋泊などすれば更にお金が掛かります

例えば、東京発の登山バスで立山(室堂)往復・小屋1泊分付きで3万5千円程度します(パッとネットで調べた結果ですので目安として捉えてください)。おそらくその他経費も加えると、1回の登山で5万円近く掛かるでしょう。こんな登山を月2回も行けば、年間100万円コースです!

更に登山装備を充実させたい、という欲求は、山に行って若者達がブランド物のウェア、装備品に全身を覆い、颯爽と歩く姿を見る度に高まります。おそらく全部揃えたら20万円は超えるかなー、と見積りながら。。

写真については言うに及ばず。フルサイズのデジタル一眼なぞ買おうものなら、2~3本のレンズと併せると50万円くらいはあっという間に財布から消えていきます

更に、カメラを持つと付随装備が欲しくなります。例えば、買ったカメラを持って、嬉々としてフィールドに行きます。すると、撮った写真が手ブレして、三脚が欲しくなります。

ネットで滝の流れが糸のように映った写真を見つけます。更に調べると、長秒露出しても白飛びしないためにNDフィルターなるものがあることを知り、欲しくなります。

また、抜けるような青空の写真を撮りたくなると、ネットで「PLフィルター」を買え、と勧められます。

フィールドで沢山写真を撮ると、メモリーが不足してくるので、大容量のメモリーカードが欲しくなります。

登山中に写真を撮るたびにカメラバックから取り出すのが面倒になり、ネットを見ると「カメラホルスターがオススメ!」との甘い誘い文句につられます。

・・・という具合に、重篤なカメラ・アクセサリー病に罹患します。

こうやって考えて行くと、昔(19世紀)登山が「裕福な人間の趣味」だった理由もよく分かります

 

私のようなフツーの会社員で家庭を持っている場合、そのような行為は許されません!

そこで、私の場合どうしているかというと、

①半分以上は電車とバスだけで行ける近郊の山々に行く

②登山装備は最低限にして、100円ショップで買えるものでアクセサリーを工夫する

③登山ウェアはユニクロ・ワークマンで揃える

④カメラはマイクロフォーサーズ、レンズは安い中古品で済ませる(写真は構図が勝負だ!と自分に言い聞かせる)

⑤カメラ・アクセサリーは類似品やばったもんで我慢する

⑥そんな「コスト・ミニマリスト」の限界に挑戦している自分を褒める

・・・以上です。。。

 

でも、そんな制約があっても、登山や写真撮影という行為自体が楽しいんです。

山は高峰に登ることだけが楽しいわけではありません。丹沢や奥多摩の山々の頂上からだって、素晴らしい眺望があります(よく言われますが、富士山の頂上から富士山は見えない)し、同じ山でも時期・時間・天候・ルート・シチュエーションによってガラリと趣は変わるので、何度登っても違う発見があります。

*その当りは以下の過去記事も読んでみてください!

onedayhike.hatenablog.com

私も行先となる山やルートを選ぶ際には幾つかお気に入りの登山ブログを参考にしていますが、私のおススメ登山ブログは別の機会にご紹介しますね!

装備についても、見てくれやブランドがどうあれ、最低限の機能を満たしてくれるものがあれば、趣味自体の楽しさは変わりません。登山に関しては、例えば雨具、防寒着、ヘッドランプなどの安全装備は最低限準備しなければなりませんが、それ以外はある意味趣味を楽しむということ自体とは関係無いと思っています。

かたちから入ろうとして、費用を見積もってみて、その投資額の大きさに心折れてしまうのはとっても残念なことです。皆さんも「コスト・ミニマリスト」の精神でまず一歩前に踏み出してみてください!

最後までご覧頂きありがとうございました!

 

 

 

おすすめしたい山岳本#2~丸山直樹「ソロ」・山野井泰史「垂直の記憶」

こんにちは、GreenFielderです。

昨日は、以下の記事にて沢木耕太郎さんの「凍」を紹介しました。

onedayhike.hatenablog.com

この記事の中でも触れましたが、今回は同じく山野井さん関連の本を2つ纏めて紹介します!

 

1.丸山直樹「ソロ」

丸山直樹さんの山野井さんに関するノンフィクション作品です。

ギャチュンカンを中心に書かれた沢木さんの「凍」と違い、こちらはギャチュンカン前までの山野井さんの記録です。

同じ山野井さん本人に直接取材してのノンフィクション作品ですが、沢木さんの作品と丸山さんの作品では大きくトーンが異なります

1つ目は著者の作品の中でのポジションです。「凍」の中では、山野井夫妻の一人称で書かれている(最後の最後に沢木さんと思われる人が登場しますが、敢えて沢木さん本人とは書かれていない)ことです。これにより、読者は山野井さん夫妻になったかのように作品に入り込めるようになっています(私個人の印象です)。一方、「ソロ」では、著者自身が登場(著者が山野井さんと会話している時の様子なども記載)しています。それにより、読者は「著者の視点」で作品を読むことになり、より「ルポルタージュ」的な読後感となります。これはどちらが良いということではなくあくまで手法の問題です。

2つ目は著者自身の意思表示の有無です。上記の通り「凍」では著者はあくまで透明な存在であるのに対して、「ソロ」では、自らも大学山岳部出身でかなりの登山歴をもつ著者の、山野井さんへの「思い」が強く述べられています。そして、その「強い思い」が、あまりに強過ぎて、読者によって、特に山野井さんに好意的な感情を持つ読者にとっては、多少「不愉快」と感じるかもしれません。正しい例えか分かりませんが、熱血上司が部下に「成長して欲しい、早く一人前になって欲しい」というあまりに強く情熱的な思いから、本人が「愛の叱咤激励」と思っていた指導が周囲から「パワハラ」と認定されてしまうような。。。

(ちょっと違うかもしれません・・・)

私も読んでいて若干不愉快な感情が沸いた箇所もありますが、ただその山野井さんへの熱い思いはストレートに伝わってきます。山野井さん自身も、著者の丸山さんに対しては悪感情は無かったように答えていたと思います。

いずれにしても、山野井さんをよく知りたい皆さんにとっては避けて通れない(?)作品だと思いますので、覚悟を決めて(?)読んでみてください!

なお、先月くらいの「山と渓谷」の中で丸山さんが今年2月に亡くなられたと記載されていました。丸山さんのご冥福をお祈り申し上げます。

 

2.山野井泰史「垂直の記憶」

こちらはご本人がギャチュンカンからの生還後に、それまでのロッククライミングや困難な高峰未踏峰ルートへの挑戦などの歴史を振り返り、今後への思いなどを綴った作品です。

山野井さんは、数々の輝かしい登攀記録を持っていて、同時に敗退(登攀断念し撤退)した記録も少なくありません。いずれの登攀記録も過酷な環境の中で、しかも主に無酸素・単独登攀で成し遂げています。そして何よりも、それだけ困難な挑戦を続けても必ず「生還している」ことが凄いのです。

そんな山野井さんの自著ですから、さぞかしリアリティに溢れ、鬼気迫る内容なのだろうと期待(?)するかもしれませんが、私は読んである意味肩透かしを食らったな、という感想です。ご本人の性格からなのか、実際に登攀中本人が冷静(と本人が言っている)だからなのか、文章が淡々としているのです。「凍」や「ソロ」で感じる過酷さをあまり感じられません

余談ですが、山野井さんは2008年に奥多摩でトレーニング中に熊に襲われ顔や腕に90針を縫う大けがをしています(以下の記事に詳しいので読んでみてください)。

bunshun.jp

この記事の最後にある山野井さんの話もそうですし、ご本人のブログにも書かれていますが、とても淡々としていて、寧ろ襲ってきた熊親子のその後を心配しています。

昨年末にピオレドール生涯功労賞を受賞した際も、淡々と、でも素直に喜びを表現していらっしゃいました。

成し遂げてきた登攀の記録もさることながら、その人柄も、私が大ファンである大きな理由の一つです。

そんな山野井さんの人柄が垣間見れるこの作品も、是非読んでみてくださいね!

 

最後までご覧頂きありがとうございました。

yamapプレミアム料金改訂について思うこと。

こんにちは、GreenFielderです。

先日、私が愛用しているyamapで、プレミアムさ料金改訂のお知らせが届きました。

登山される方で、yamapを使っている方は多いと思いますが、登山系SNSでもあり、登山の際にGPS機能で自分の位置検知ができたり登山計画を数分で作れるとても便利なアプリです。

プレミアム会員になると、更に便利な機能が使えるので、私もプレミアムサービスを使っているのですが、料金アップ(それも30%以上アップ!)となると、継続使用を考えてしまいます

実額で言えば大したことはない、とも言えますが、今後も料金アップが続くようならサービス利用をやめる必要もあるかな、と。

私はyamapプレミアムのシステムは素晴らしいと思います納得できる理由が有れば継続したいのですが、「お知らせ」の中には改訂理由の言及は有りません

どうしても、先日の楽天モバイルの例を見てると、「値上げが嫌ならやめてもいいよ。そういう人が一定数いるのは想定済みだから。」という意図なのか、と思ってしまいます。

もちろん営利企業ならそういうビジネス判断も有りなのですが。

取り敢えずyamapのお問い合わせシステムに以下のようなメッセージを送りました。

「先日、突然料金改定のお知らせが届きましたが、今回の30%を超える料金アップの背景、理由をもう少し詳しく開示頂けないでしょうか。インフレの影響なのか、アプリ開発によりリソース投入したいからなのか、単に利益増出なのか、費用負担する側からはもう少し納得するための(そして継続するかどうかの判断のためにも)必要な情報だと思います。」

これに対し個別回答されるシステムではないのですが、同じようなメッセージを発信している人は他にもいるはず。

yamapさんの反応を見たいと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。

おすすめしたい山岳本#1~沢木耕太郎「凍」

こんにちは、GreenFielderです。

今回は、再び山関連の記事です。

皆さんは「本を読みたいな」と思った場合に、まずどのジャンルの本が頭に浮かびますか?

私の場合「ノンフィクション又は事実に近い小説」が第一候補です。

推しのノンフィクション作家は何人かいますが、特に推したいのが沢木耕太郎さんです(学生時代、深夜特急にハマり、その後他の沢木さんの作品も読み漁りました)。

更に言うと、大学の先輩でもあったりします(笑)

 

沢木さんのノンフィクションの何が良いかというと、なんというか、書きっぷりが「沢木節」なんです。そして、ものすごく取材してることがよく分かるのです。つまり、取材の中で、よく主人公である当人から記憶を引き出している、と感じられる「臨場感」があるのです。

そして、そういう沢木さんのノンフィクションの良さが凝縮されているのがご紹介する「凍」です。

 

「凍」は、日本を代表するアルピニストである山野井泰史さんと、同じくアルピニスト奥様の妙子さんが2002年に挑んだ、ヒマラヤ・ギャチュンカンでのアプローチ、登攀、登頂(泰史さんのみ)、奇跡の生還、その後を克明に描いた作品です。

私は山野井夫妻の超人的な経歴もさることながら人柄も好きで、大ファンです。でも、その人柄から、「きっと取材は大変だったろうなー」とも思います。山野井さんは自らの登攀の過程を克明に記憶している方であるのはいろいろな書物で書いてあるので知っていますが、その「記憶の引き出し」から、余すところなく中身を取り出せるところが沢木さんの凄いところだと思っています。

実はこの山野井夫妻のギャチュンカンの話は、別の方のノンフィクション作品や、山野井さんご本人の著書でも触れられているのですが(それら作品については別に書きたいと思います)、私には「凍」が一番好きな「山野井ギャチュンカン本」です。

 

是非読んでみてくださいね!

最後までご覧頂きありがとうございました。

【雑記】日本は海外からどう見られているのか〜渡邊裕子さんの記事#2

こんにちは、GreenFielderです。

昨日の記事でもご紹介した、渡邊裕子さんの記事に関連してもう一つ。

渡邊さんはNYにいて様々な現地メディアの記事を参照しつつ、海外の政治・文化の状況などを解説しています。私自身も仕事で参考になる記事も多いです。

その中には、こんな記事も有ります(少々古いですが)。

www.businessinsider.jp

国内メディアでは「日本人は海外の人々に好かれている」「日本の文化が世界に愛されている」といった記事を目にする機会が多いので、それだけ見てると「日本は海外から好意的に見られてるのかなー」と思ってしまいますけど、実はそうでもない(ネガティブな印象を持たれている)ですよ、という解説です。

渡邊さんの記事は、他にもBusiness Insiderで取り上げられてます(新しい記事は有料コンテンツばかりですが)ので、井の中の蛙」にならないためにも、是非読んでみてくださいね!

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

【雑記】息子に聴かせたい豊田章男さんの英語スピーチ

こんにちは、GreenFielderです。

突然ですが、ひょんなことからネットでたどり着いた記事をご紹介したくて、登山とか写真とかとは全く関係ないお話をさせて下さい。

話というのは、タイトルにある通り、トヨタ社長の豊田章男さんの英語のスピーチについてです。豊田さんは日本で知らない人はいないであろう有名人ですよね。一般的に聞えの悪い「創業家3代目」で有りながら、トヨタの世界的イメージを大きく変えた(変えている)名社長と個人的には思っています。

そんな豊田さんなのだから、英語スピーチもお手の物なんだろう、と思っていましたが、この記事と実際のスピーチ(記事内のリンクからYouTubeで視聴可能)で、随分と印象が変わりました

https://www.businessinsider.jp/post-193351

「思ったより下手だ」ということでは全く有りません。素晴らしいスピーチでした

まずは記事を読む前に是非日本語字幕付きでスピーチを視聴して欲しい!

そして、記事にはこう書かれています。

「映像を見ると、彼がデリバリーにも発音にも相当な努力を重ね、おそらく数え切れないほど練習してこの場に臨んだのがわかる。日本人で英語がネイティブでなくても、準備と努力をしっかりすれば、ここまでアメリカ人の心を動かすスピーチができると証明してくれた。これは、英語コンプレックスを持つ人たちにも励みになる話だと思う。」

この記事を書いている方(渡邊裕子さん)は、NY在住でネイティブ並みの英語力を持っていて、おそらくご自身もそこに行き着くのに相当な努力と苦労を重ねた方に違いないと思ってます。その方が上述のように書いているので、間違いないと思います。

決してネイティブ並みの流暢さは無いものの、よどみないクリアな発声、間の取り方、ゼスチャー、スピーチの中身、どれを取っても素晴らしいのです!

最初の自己紹介記事でも触れましたが、私自身、米国で延べ8年ほど仕事をした経験が有りますが、私も米国人相手の英語コミュニケーションには相当苦労しました(相手から"What?"と言われまくることがトラウマになるところからスタート 笑)。自分なりに苦労と経験を重ねて、取引先(お客さん・工事業者・ベンダー等)とも対等に議論ができるようになったつもりです(日常会話は未だに不得意ですが 笑)。

そんな私には、豊田さんがこのスピーチに挑むにあたり、どれだけ準備していたかがものすごく伝わるのです。

私の息子は、私の米国滞在中をアメリカで過ごし、現地の小学校に通いましたが、本人曰く、「当時米国人の友達に伝えたいことが伝えられず、英語にコンプレックスがある」とのこと。

そんな息子に、この豊田さんのスピーチを聴かせたい。

自分の意思を伝えたい、という強い意志と、十分な準備が有れば、ちゃんと伝えられる。

しゃべりの流暢さ、発音の良さは関係無い。

そんなメッセージとして、息子にもこの記事を送ろうと思います。

上述のような余計な補足は添えずに。それでもきっと感じるところは有るに違いない、と思いながら。

 

唐突な雑記となってしまいましたが、最後までご覧いただきありがとうございました。